FLC日記 2024年9月11日(水) 晴れ
熊本の旬の食材を販売する、ネットショップ「FLCパートナーズストア」では、熊本県菊池市、菊池水源の棚田で育てられる、後藤武臣さんの『菊池水源棚田米』をネット独占販売いたします。
令和5年度の『菊池水源棚田米』は、販売を行いませんでした!
その訳は後ほど詳しく紹介します。
令和6年度の『菊池水源棚田米』は順調に成長し、現在、花が咲く出穂(しゅっすい)の時期です。
2週間ほど前に、熊本県菊池市、“菊池水源”で、こだわりの『菊池水源棚田米』生産農家の、後藤武臣さんの棚田(田んぼ)に取材に伺いました。
棚田全体を見下ろす、高台から撮影した写真です。
毎年、この8月下旬から9月上旬は、お米の花が咲く時期です。
写真中央にある建物(たい肥センター)の左隣、この高台から見た最も南にある5枚の棚田(田んぼ)が、後藤さんの田んぼです。
この棚田にある後藤さんの田んぼは5枚です。
私が立っているところのその下の3枚は田植えをしましたが、最も下にある田んぼは今年は田植えをしませんでした。
一番上の棚田の様子です。
この写真の中央付近が、棚田全体を見下ろす高台になっています。
熊本の“旬”を販売するネットショップ「FLCパートナーズストア」を運営する株式会社旬援隊の代表取締役の私(笠泰紀)は、弊社で販売するすべての作物の、その栽培の様子農家さんの惜しまぬ手間ひまや匠の技を、年間を通して現地取材しこのブログで紹介しています。
後藤さんの『菊池水源棚田米』の栽培の様子も年間を通して現地取材しています。一番上の田んぼの奥には阿蘇北外輪山の一角を占める“鞍岳(くらだけ)”の雄大な姿を望むことができます。
以前の取材をもとに出穂について紹介します。
8月下旬から9月上旬には、毎年出穂(しゅっすい)が始まり、元気な花を咲かせます。
この白い糸くずのようなのがお米(稲)の花です。
でも正確には、開花後、数時間でもみは閉じてしまうので、閉じたあとに残された雄しべですね!!
稲の花には花びらがありません。
穂が出ると、すぐに頴(のちに籾となる部分)が開き、白っぽいおしべが出てきます。
これが稲の開花です。
受粉は開花の瞬間に行われます。
稲は自殖性植物で、おしべの先の葯が破れて、花粉が飛び散り、自家受粉を行ないます。
受粉は開花すると2~3時間で完了し、受粉が終わると20~30分で花は閉じ、再び開くことはありません。
お米の花のお話はこれくらいにして、棚田での米作りについてお話しします。
棚田でのお米作りは、通常の平地の四角い田んぼに比べ、その労力は5倍とも10倍とも言われています。
この時は畔の部分だけの草刈りでしたが、田んぼと田んぼの間の土手の草を切るだけでもかなりの重労働です。
では、なぜこの手のかかる棚田で、後藤さんはお米を育てるのか?
それは、ここには、水の源、菊池水源から流れ込む、新鮮で清らかな水があるからです。
美味しいお米作りに欠かせない、水、土、太陽の光。
その中で、水にこだわり、この手のかかる棚田で、『菊池水源棚田米』を育てています。
田植えの取材の際に撮影した『菊池水源棚田米』生産農家の後藤武臣さんです。
現在、後藤さんは病気療養中で栽培は奥様の後藤洋子さんと2人の息子さんが中心で行っています。
菊池水源から、後藤さんの棚田もあるこの一帯へは、この用水路によって水が運ばれてきます。
これは、通称“原井出(はるいで)”と言って、今でこそ、コンクリートで整備されていますが、もともとは江戸時代(元禄)に作られたものです。
当時、河原手永惣庄屋、河原杢左衛門(かわはらもくざおもん)と言う方が、菊池川上流から水を引く井出の計画を立て、4年余りの歳月を経て、元禄14年(1701年)に総延長11kmにおよび、長短の総延長500mを超えるトンネルを掘り進め完成しました。
その功績をたたえ、このような立派な石碑も建てられてました。
その石碑は2016年4月16日に熊本県を襲った、“熊本地震”で、このように完全倒壊しました。
原井出の崩壊も心配されましたが、地震に耐え今年もしっかりとその役目を果たしています。
また、河原杢左衛門をたたえるその石碑は元通りとはいきませんが、現在はこのような形で再建を終えています。
ですから、現在もしっかりとこの棚田一帯を見守ってくれていると思います。
菊池水源から原井出を通り流れ込む、清らかで新鮮な水はこの棚田一帯の中央を走る道路に沿った、この用水路を通り、各棚田へ脈々と流れ込んでいます。
「なんさま(とにかく)、ここの水は最高たいね!あとはどれだけ俺が手ばかけて育てきるかで、コメの善し悪しの決まるわけだけん、まぁ、まかせときなっせ!」
『菊池水源棚田米』を育てる、匠の農家さん、後藤さんの言葉がリフレインしています。
こちらはこの棚田郡の一角にあるたい肥センターです。
この辺りで農業を営む方の田んぼや畑の肥料とすべくたい肥をここで作っています。
後藤武臣さんは事業採択申請時世話人の一人で換地委員の委員長です。
こちらは昨年8月下旬の様子です。
昨年の令和5年度の『菊池水源棚田米』もこの時期まではこうして順調に育っていました。
ところが、穂が膨らみ頭を立てると稲が全部倒れてしまったのです。
その様子がこちらです。
「俺もこぎゃんこつは初めて!今までずっと同じごつ育ててきたばってん、違うとはたい肥センターから気ばきかせて、たい肥がたくさんあるけんって言うて冬の時期にたい肥ば例年の3倍くらい入れたらしいとたい。そぎゃんこつするなら稲の倒れてしまう!っていうたばってん、案の定だったたいね。」と後藤さん。
たい肥を入れすぎたことで、ひ弱な稲の茎となり穂が実るとこうして倒れてしまったのです。
「無理するなら稲も刈れんことはなかばってん、ごぎゃんなったら本当の俺の米じゃなかけん、今年は一切出荷はせん!」
肥後もっこす(頑固者)の後藤さんはそう決断しました。
今年は昨年のような事が無いようしっかりと育て上げてます。「FLCパートナーズストア」では、令和6年度の後藤さんの『菊池水源棚田米』をネット独占販売いたします。
手のかかる棚田で、たっぷりの愛情と惜しまぬ手間ひまで育てた、安全・安心な美味しいお米です。
ふっくらとしてつやがあり、美味しいお米はそれだけでごちそうですよね!
ここでしか買えない貴重なお米です。
令和6年度の『菊池水源棚田米』は、稲刈り、乾燥、もみすりを終えた10月中旬からの出荷予定です。
まもなく先行予約販売の受付を開始いたします。
令和6年度の『菊池水源棚田米』に大いにご期待ください!
FLCパートナーズストア 笠 泰紀
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