FLC日記 2023年3月17日(金) 雨のちくもり
ここは、清流の里、熊本県山鹿市鹿北町にある『原木しいたけ』の栽培場です。
清らかな水と澄んだ空気、豊かな森にはぐくまれ育つ、森の旨味を詰め込んだ『原木しいたけ』。


熊本の旬の食材を販売する、ネットショップ「FLCパートナーズストア」では、匠の農家さん「小春農園」さんの、清流の里の『原木しいたけ』をネット独占販売しています。

『原木しいたけ』とは、主にクヌギやナラの木にしいたけ菌のコマを打ち込み原木の栄養を使って育つしいたけです。
収穫までには長年の歳月を要し、多くの労力、手間ひま、経験、技術が必要です。

現在、『原木しいたけ』の国内生産量は、全体の2割にまで減少しています。
原木“生”しいたけとなると、なんとわずか1割です。
「小春農園」さんでは、完全な無農薬、無肥料で最高級の『原木しいたけ』を栽培しています。

これが、「小春農園」さんの『原木しいたけ』です。徹底管理による最も美味しい時期に収穫された最高級のしいたけです。肉厚で香り高くあらゆる調理法で美味しくいただけます。

『原木しいたけ』の収穫時期は、秋口から春先にかけて。今シーズンもいよいよ最終案内となります。
そこで今日は、原木しいたけが出来るまでの2年間を紹介します。

11月上旬。
クヌギやナラの木といった原木の伐採作業から『原木しいたけ』作りはスタートします。
伐採した原木は、そのままその場に4ヶ月ほど置いておきます。「葉枯らし」と言って、原木の水分をぬくのです。

3月上旬。
「葉枯らし」を終えた原木の枝を落とし、同じ長さに切りそろえます。
「玉切り」と言う作業です。
その後、「コマ打ち」と言ってしいたけ菌を原木に打ち込みます。

「コマ打ち」作業は、まず玉切りを終えた原木をしっかりと見て、枯れた枝がないのかをチェックします。
そのような枝があった際は、斧を使ってそぎ落とします。

次にドリルを使って穴をあけていきます。
基本的には“千鳥”と言って、その穴が交互になるようにバランスよく開けるのです。

そのバランスはとても大事です。
原木の繊維に沿ってしいたけの菌は縦に伸びる傾向があるので横は狭くします。

ですから逆に縦にはこんなにも広くてもかまわないのです。
ちなみに「小春農園」さんでは原木を105cmに玉切りし、ドリルの穴は6ヶ所、5カ所で千鳥にしています。

以前取材したコマ打ち作業の様子です。
原木しいたけの元となる菌を打ち込みます。

このコマにしいたけの菌が培養されています。
ドリルであけた穴に差し込み金づちで打ち込みます。

しっかりと奥まで打ち込まないといけません。
現在は、木コマではなく、形成菌と言っておがくずのようなものに培養し、金づちを使わずに打ち込めるしいたけ菌もあります。

「コマ打ち」後は、その場に「仮伏せ」と言って、しいたけ菌を原木の中で育たせます。
こちらの写真は、その後の「本伏せ」の作業です(6月下旬)。
しっかりと原木の中で育ったしいたけ菌を、しいたけが育つ環境へ導くための工程です。

組上げ風通し良く伏せられた原木には「シバ」と言って、落とした原木の枝や竹の枝をかぶせ、雨風から原木を守ります。
もっとも守らないといけないのは太陽の光です。
しいたけ菌は紫外線に弱いため、日が差し込まないようにシバを重ねて載せていくのです。

それから約1年4ヵ月後、11月上旬、本伏せの原木たちから、シバをのぞき、栽培地へ運ぶ作業が行われます。
トラックに乗せられ原木を運ぶその振動と、栽培地で一晩水をかけるこの2つ工程で、しいたけを立たせる(実らせる)発生操作になるのです。

栽培地へ運ばれた原木は「ボタ木起こし」と言って、栽培用にきれいにそろえて立てかけていきます。
伐採し、栽培地に持ってきて収穫を迎えるまで、丸2年もの歳月を要しています。
要点だけをまとめて、簡単にご紹介しましたが、その1つ1つの作業は、計り知れない労力と時間、手間ひまを要するのです。

『原木しいたけ』が国内生産量のわずか2割にまで減少しているのは、これほどの歳月と労力を必要とするからなのです。
私もこうして取材をして、『原木しいたけ』を育てる本当の苦労を知ることができました。
今シーズンの「小春農園」さんの『原木生しいたけ』は、いよいよ3月24日出荷分までの販売とさせていただきます。

現在、店頭に並んでいる“生”しいたけは、そのほとんどが、「菌床栽培」と言われるものです。おがくず等を肥料として使う栽培方法で、ハウスや建物の中で栽培され、温度や湿度管理をすることで、1年を通して収穫が可能です。
一方、『原木しいたけ』は、これほどの時間と労力を要し、収穫時期もわずか5ヶ月ほどです。
※写真は「小春農園」さんの『原木しいたけ』です。

「小春農園」代表の小原正宏さんと息子さんの小原将輝さんです。
「小春農園」さんの『原木しいたけ』の「FLCパートナーズストア」での今期最終販売を前に、この手間ひま、この労力、2年もの歳月をお伝えしたく、本日はブログにつづらせていただきました。

販売期間中「小春農園」さんには、今年も最高級の『原木しいたけ』をご提供いただきました。
2年も前から準備し育て上げていただいた大変貴重な『原木しいたけ』です。

「FLCパートナーズストア」では、販売するすべての農作物を販売するにあたり、必ず現地に赴き、それぞれのその食材が育ち商品となるまでを取材しご紹介しています。
「小春農園」さんにもいつもこのように、素敵な笑顔で取材にご協力いただきました。心より感謝いたします。

さらに、販売期間中、常に最高級の『原木しいたけ』をご提供いただきましたこと、重ねてお礼申し上げます。
『原木しいたけ』の販売は、次回出荷分が今期の最後となります。
※令和5年3月24日(金)最終発送(3月22日(水)17:00最終締め切り)
数量限定の完全予約販売で定数になり次第、締め切り前でも完売とさせていただく場合がございます。

なお、同じく「小春農園」さんの『原木しいたけ』で作った、『乾燥しいたけ』は、年間を通して販売しています。
いずれも下記「FLCパートナーズストア」のホームページよりご購入(ご予約)いただけます。
2年間の苦労、手間ひまの集大成の『原木しいたけ』『乾燥しいたけ』をぜひお求め下さい。
FLCパートナーズストア 笠 泰紀
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