FLC日記 2021年4月15日(木) 晴れ
「俺が開けたドリルの穴に、しいたけ菌を培養した“コマ”を打ち込んでいくとだけん、打ち込むコマの数はこの穴あけ作業で決まるとたい。うち(小春農園)では、原木となるボタ木を、105cmに切りそろえるとたい。それに、千鳥にして5、4、5、4、で打っていくように穴ば開けるとたいね!」
「小春農園」代表の小原正宏さんが、そう話してくれました。
写真はドリルで穴をあけ終わった原木です。
5つ穴を開けたら次は4つを千鳥(交互)になるようにして開けてありました。
本日のブログでは、3月中旬に行われた『原木しいたけ』のコマ打ち作業の様子を現地取材してきましたので、昨日のブログに続き紹介いたします。
「FLCパートナーズストア」では、熊本県山鹿市鹿北町の「小春農園」さんの清流の里の『原木しいたけ』をネット独占販売しています。
おかげさまで、今年度も大好評で、今期の生の『原木しいたけ』の出荷予定分は全て完売しました。
現在は、森の旨みを詰め込んだ、『原木しいたけ(乾燥)』のみを販売中です。
最も自然に近い栽培法で育てられた、『原木しいたけ』で作った乾燥しいたけをぜひご賞味ください!
『原木しいたけ』とは、主にクヌギやナラの木を原木とし、そこにしいたけの菌(コマ)を打ち込み栽培する方法、つまり、最も自然に近い形で育てられた、しいたけのことです。
ただし、栽培には2年もの歳月を要し、多くの手間ひまと労力が必要なんです。
11月中旬の原木の“伐採作業”から始まり、乾燥させる“葉枯らし”を経て、同じ長さに切りそろえる“玉切り”、“コマ打ち”、“仮伏せ”、“本伏せ”、そして伐採から約2年後の“ボタ起こし”で栽培地へ移動させしいたけが育ち収穫を迎えます。
こちらは、最初の作業“伐採”の様子です。
私は「小春農園」さんの『原木しいたけ』の栽培の様子、惜しまぬ手間ひま、匠の技を、全て現地取材で毎年見てきました。
11月中旬に伐採したクヌギの切り株です。
クヌギはこの切り株あたりから芽吹き、8年もするとまた原木しいたけ作りに適した大きさにまで成長します。
その様子はまた後日あらためてブログで紹介します。
コマ打ちの前のドリルで穴をあける作業の際に、必ず行う惜しまぬ手間ひまがあります。
それは、枯れた部分や、細かい枯れ枝などを、なたを使ってそぎ落とす作業です。
「枯れ枝が残っとると、他の菌が入る可能性があるけん、枯れ枝を残さんようにしよるとたいね。」
小原さんがそうする理由を教えてくれました。
1本1本をチェックし、なたでそぎ落とす作業は、けっこう時間もかかる手作業です。
しかし、この惜しまぬ手間ひまをかけるからこそ“本物”と呼べる『原木しいたけ』が育つのです。
そうして準備された原木に、しいたけ菌のコマが打ち込まれていきます。
しいたけ菌は日光(紫外線)に弱いので、スピードが大事です。
とても手際よく作業が進められていました。
コマ打ちした原木は、すぐに仮伏せと言って、平積みにして置いておきます。
この写真の中央付近がそうで、その際にシバと呼んでいるクヌギの枝葉をかぶせて日光から守ります。
小原さんがドリルで穴をあけ、小原さんのお父さんとお母さんがコマを打ち、小原さんの奥様はシバを用意(写真)しています。
見事に分業された素晴らしいチームプレーです。
しいたけ菌は原木の繊維に沿って伸びていきます。
ですから、縦方向には広く取っていても良いんです。
一方、横には伸びにくいので、このように縦に比べ、かなり狭くコマを打ち込んでいきます。
それを5,4,5,4,とあけながら千鳥(交互)にしています。
「小春農園」さんの『原木しいたけ』は、もちろん生のものもとても美味しいのですが、乾燥しいたけはさらにうま味が凝縮されるので、リピート購入を多くいただく人気商品です。
「FLCパートナーズストア」では、今期も「小春農園」さんの『原木しいたけ』をネット独占販売いたしました。
この日は他の作業をしていて取材できませんでしたが、息子さんで「小春農園」専務の小原将輝さんとの親子の匠を中心に惜しまぬ手間ひまで育てあられた、森の旨みを詰め込んだ『原木しいたけ』は、おかげ様で大好評!
今期の生の『原木しいたけ』の出荷は終了しました。
この日“コマ打ち”をした原木に、『原木しいたけ』が育ち収穫を迎えるのは、来年の秋からのことです。
「小春農園」さんは、こうして毎年繰り返される様々な作業、惜しまぬ手間ひま、匠の技で“本物”と呼べる『原木しいたけ』を作り続けています。
これからも、その栽培における様々な作業の様子は、現地取材にてご紹介していきます。
お楽しみに!!
FLCパートナーズストア 笠 泰紀
ホームページはこちら
『FLC日記』は「にほんブログ村」の
ランキングサイトに参加してます。
下のバナーをクリックして、
ランキングアップにぜひご協力下さい。
よろしくお願いします。
スーパー・青果店情報をチェック!
にほんブログ村