FLC日記 2020年12月23日(水) 晴れ時々くもり
「この枝も残しとくなら、太秋柿のなる(実る)とたいね。ばってん、実るとと良か実ば作り上げるととは違うとたい。だけん、実っても良か実のでけんごたっとは、剪定で落としてしまうとたい。そぎゃんすることで、良か実を実らせる枝にしっかり栄養のいくけんね!」

太秋柿の匠、「古川果樹園」の古川孝人さんがそう言いながら匠の目で判断した枝を剪定で切り落としていました。

熊本の旬の食材を販売するネットショップ「FLCパートナーズストア」では、「古川果樹園」さんの『太秋柿プレミアム』をネット独占販売いたします。

今年も10月10日前後からの発送予定でした。
しかしながら、今期(令和2年度)は、正式販売を中止いたしました。
今年はかつてないほどの梅雨の長さと豪雨によって、成長途中の『太秋柿』のほとんどが落果してしまったからです。

しかし、匠は来年(令和3年)の収穫へ向け動き出しています。
その様子を現地取材してきました。
ここは、熊本県山鹿市鹿北町岩野の柏ノ木にある「古川果樹園」さんの『太秋柿』の柿園です。
「おはようございます!」と声をかけると、
「笠さんだろ?」といつもの元気な声が聞こえてきました。

「今年はすまんかったなぁ~。長いこと太秋柿ば育ててきたばってん、今年のごたるこつは初めてばい。みな落ちてしまったけんなぁ~。だいぶ、お客様に迷惑かけてしもうたなぁ~。」と、古川さんが開口一番に話しました。
「確かにお客様へはお断りを随分としましたが、それは仕方ないですよ。」

「今年のような雨は今までなかったことですし、古川さんとこだけではなく、渋柿も富有柿もみんなできなかったわけですから。古川さんをもってしてもできなかったのだから仕方ありません。」と言うと、
「そぎゃん言ってもらうとありがたかけん、もうこぎゃんして来年のために動きよるとたい。」と古川さん。

5月下旬の花の咲く頃の様子です。
熊本の“旬”を販売するネットショップ「FLCパートナーズストア」を運営する株式会社旬援隊の代表取締役の私(笠泰紀)は、弊社で販売するすべての作物の、その栽培の様子農家さんの惜しまぬ手間ひまや匠の技を、年間を通して現地取材しこのブログで紹介しています。

「古川果樹園」さんの『太秋柿』の栽培の様子も、もう何年も年間を通して現地取材してきました。
収穫の様子はもちろんのこと、お礼肥えや冬の剪定、新芽の芽吹き、花(写真)、着果し成長する様子、摘果作業などなど、それら全てです。

こちらは以前取材した収穫の際の1コマです。
「古川果樹園」さんは古川孝人さん、古川アツ子さんの仲良しご夫婦の二人三脚で、25年以上も『太秋柿』育て続けている、まさに匠の農家さんです。

そんな古川さんが、令和3年度の収穫へ向け動き始めています。
剪定作業を行っているのです。
「今年は下の段ば低く剪定するばい。もちろん、ちゃんと実らせる枝は残しながらね!」古川さんがそう話しました。

こちらは昨年の剪定作業の際に撮影した「上の段」と称している「古川果樹園」さんのもう一つの柿園の様子です。

「上の段」は昨年、全体を強剪定して低く仕立て直しました。
今年は「下の段」を同じく低く仕立て直しています。
それは、これからも実る『太秋柿』ではなく、育て上げる『太秋柿』を作り続けるためです。

「来年、良か新芽の芽吹くごつ、日当たりば考えながらこの太か幹も切るばい。その反対側は、来年しっかり実らせにゃんけん、良か枝だけば残して剪定するとたい。」
匠は、けっして間違えることができない判断を繰り返しながら作業を行っていました。

「かなり太い幹も切ってますが、そのノコギリと剪定バサミだけで行ってるんですか?」と尋ねると、
「チェーンソウば使うとどぎゃんしたっちゃ油の果樹に着くとたい。もう25年ずっと育ててきたこの子たちだけん、幹ば切るとも愛情込めてこのノコギリでしよるとたいね。」
古川さんはとても優しい眼差しでそう話しました。

「いっぺんに低くしてしまうと、来年の収穫ができんけん、こぎゃん枝は残してピシャッと実らせるとたい。先はつまんで(切り落として)良か芽ば芽吹かせてそこに花ば咲かせて実ば付けさせにゃんたいね!」
匠は、それぞれの枝を見極め、適切な剪定を行っています。

「作物つくりは、手ばかけてあげるとそれだけ必ず良か結果となって返してくれるとたい。もちろん今年のような天気でダメになることもあるばってん、だけんて言って手ば抜くことは絶対にできんけんな。」

「俺が約束するばい!来年はたとえどぎゃん天候だろうが、笠さんが自信をもって販売できる『太秋柿』ば作り上げるばい!」
古川さんは取材の最後にそう力強く話してくれました。

「古川果樹園」さんでは、令和3年度の『太秋柿』を“本物”と呼べる美味さに育て上げるべく動き出しました。
『大衆柿』を育て上げるには、これからたくさんの手間ひまと匠の技が必要です。
その様子はまた現地取材してこのブログで紹介いたします。

『太秋柿』は、梨のようなサクサクっとした食感!ぶどうのような糖度18度をも超える甘さ!で、秋のフルーツの王様と呼ばれています。
その中でも、「古川果樹園」さんの『太秋柿プレミアム』は、甘さがずば抜けています。
平均で17~18度の糖度の太秋柿ですが、昨年の『太秋柿プレミアム』も、糖度がなんと20度大きく超え24度を示した時もありました!!

「FLCパートナーズストア」では、令和3年度も「古川果樹園」さんの『太秋柿』を、ネット独占販売いたします。
収穫した中から、匠の目で選び抜いた『太秋柿プレミアム』です。
『太秋柿プレミアム』、『太秋柿プレミアム“極”』、『太秋柿プレミアム化粧箱入り』(写真)の3商品の販売予定です。
これからも、花咲く様子や枝釣り作業、摘果作業などなど、成長の様子や、匠の技など、現地取材をしてご紹介していきます。
お楽しみに!!
FLCパートナーズストア 笠 泰紀
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