FLC日記 2020年6月21日(日) 晴れ
「生理落下が終わり、しっかり着果してますよ!今年も、究極の柑橘『せとか』に、たくさんの良い花が咲いたので、とてもよく着果ができています。これから『せとか』を育てるのに“究極の柑橘”と呼ばれる高い技術が必要です。とっても難しい剪定作業を施します。剪定は、来年も良い花を咲かせるためなんです。それと同時に、今年良い果実を実らせるための摘果作業も行います。」
「小春農園」の小原将輝専務がそう話しました。
熊本県山鹿市鹿北町にある、「小春農園」さんの究極の柑橘『せとか』の栽培ハウスに伺いました。
清らかな空気と、きれいな水。
雄大な自然の中日の当たる山の斜面に連棟建てのハウスで、究極の柑橘『せとか』は育てられています。
「小春農園」さんのみかん畑から撮影した写真で、右の木造のハウスは柑橘王こと『デコポン』の栽培ハウスです。
『せとか』は、全ての柑橘類の良いとこどりをしたかのような、まさに“究極の柑橘”です。
最大の特徴は、やわらかいトロットロの食感です。
果肉は1粒1粒がトロトロで甘く、爽やかな酸味もあり、種はないし、簡単に手で皮がむけるので、非の打ちどころがないので、“究極の柑橘”なのです。
しかし、究極ゆえに、多くの手間ひまと、高度な栽培技術を要します。
「小春農園」さんでは、究極の柑橘『せとか』を、ハウスの中で栽培しています。
ハウスは、ボイラーを焚き加温するためのものではなく、あくまで雨風や害虫・病気から『せとか』の果樹を守るための設備です。
「小春農園」代表の小原正宏さんです。
「今日は田植えの最終日たいね。だけん、ハウスは自由に取材してよかよ。ただ、ほんと申し訳なかばってん、俺たちは取材協力できんとたい。」と小原さん。
「了解です!ではこの後、ハウスの取材はさせていただきますね!」
そうこう話していると小原さんの息子さんで「小春農園」専務の小原将輝さんがやってきました。
奥からは奥様の小原美子さんも来ています。
「将輝さん!では今のお顔をアップで撮っておきますね!いつもと違う無精ひげがリアルで良いですよ!(笑)」と言うと、
「ハハハッ!ちょっと忙しくて、ひげ剃る時間もなかったんですけど、これ載せるんですか?」と将輝さんが笑っています。
今年の2月上旬、せとかの初収穫の際に撮影した親子の匠の3ショットです。
「小春農園」さんでは、代表の小原正宏さんの長年の経験と卓越した技術、奥様の美子さんの惜しまぬ手間ひま、さらには大学で柑橘類の栽培を専門に学んだ息子さんで専務の将輝さんの専門知識が加わり、その3人が中心となり、本日ご紹介した究極の柑橘『せとか』など、まさに“本物”と呼べる様々な作物を育てています。
「FLCパートナーズストア」を運営する株式会社旬援隊代表取締役の私(笠泰紀)は、弊社で販売する全ての商品の、生産地に年間を通して伺って、その育つ様子や惜しまぬ手間ひまなどを現地取材しています。
もちろん、「小春農園」さんの究極の柑橘『せとか』の栽培の様子も、もう何年もこうして現地取材を重ねてきました。
こちらは現在のせとかの様子です。
本日のブログは、以前取材した様子を元に、この時期のせとかの栽培についてお話いたします。
「6月上旬に、生理落果が終わって、これから摘果作業と同時に、剪定作業を行っていきます。この時期の剪定作業がかなり技術を要する細かい作業になるんです。」
将輝さんがそうお話しいただきました。
「細かい作業と言えば、これ見て下さい!『せとか』は、このままにしておくと、収穫時までこの花柱が残るんです。ですから、育てる果実の花柱は全てこの摘花の時期に取り除くんですよ。」
「柑橘類の中でも、『せとか』の収穫時期は2月に入ってからと、開花から収穫までの期間が長いんです。その間、様々な手間ひまを要しますが、しっかり手をかけると必ずいい果実になって返してくれるので、やりがいは大きいですね!」
「小春農園」さんの『せとか』は、この様な花びらが大きく広がった元気な花を毎年咲かせています。
他の柑橘類と同じ、4月下旬から5月上旬のころです。
元気な花を咲かせるために、4月上旬、花芽剪定を行いました。
その様子がこちら!
「収穫後に、有機肥料をベストなタイミングで与えてきたので、こんなにもたくさんの花芽が芽吹いています。でも、これらに全て花を咲かせると、それだけで樹勢は一気に落ちてしまいます。4月の上旬の春の剪定で、良い花芽が来ている枝を見極め、それ以外を剪定するんです。」
「どれも、元気な花芽が芽吹いていますが、この中で残すのは1本だけですね!決して間違えることを許されない“究極の選択”です。ですから、かなりの集中力を要します。」
将輝さんは、そう言うと剪定作業を始めました。
その瞬間、にこやかな雰囲気で話していた将輝さんが、一瞬にして匠の表情へと変わりました。
剪定ばさみの“パチン”と言う音が、静寂のハウスの中に何度も響いています。
「この1本を剪定すれば、ここは出来上がりです。間違いない1本だけを自信をもって残しました。」と将輝さん。
「その1本を残したのには、きちんと理由があるんですよね?」と尋ねると
これが、「その枝から伸びた花芽で、匠が選び残した1本です。
「この時期、蕾が出始めているんです。枝の先端のその様子を見ながら選びます。」
「ほら!見て下さい!!良い蕾が見えるでしょ?これは、間違いなく良い花を咲かせますよ。それから、その果樹全体のことも考えて剪定します。ここに花が来たら、最終的にはこのあたりに果実が実るなぁ・・・って感じで。」
「果樹1本1本の特性と言うか、前回どれくらいの『せとか』が実ったかと言うのは全て覚えてるんですよ。だから、1本1本と会話をしながら、その果樹に応じた剪定をしてあげているんです。」
「小春農園」さんでは、『せとか』の果樹1本1本に番号を付けて管理しています。
収穫時には、果実の糖度、酸味、収穫数などをデータ化し管理するのです。
将輝さんは、果樹をみればそのデータがわかり、覚えている情報とその年の状態をリンクさせ、匠の剪定作業を行っていたのです。
これは現在(6月上旬)の写真です。
「笠さん覚えていますか?4月上旬に選定した跡がこれですよ。」と将輝さん。
「こうして、確実に着果しているのを見ると、あの時の剪定作業が正しかったと確信できますね!さすが匠です!!」と言うと、
「ハハハッ!ありがとうございます。でも、まだまだこれからきちんと手をかけていかないといけません。今年も来年もそれから先も、コンスタントに高品質の『せとか』を作り上げてこそ、初めて本当の評価だと思っているから!」
今年も匠の技で咲かせた花には、ねらい通りに着果しています。
そして、これから、究極の選択の摘果作業を施していくのです。
それらの様子は、また現地取材して紹介いたします。
「FLCパートナーズストア」では、今年も「小春農園」さんの究極の柑橘『せとか』をネット独占販売いたします。
本日は、以前の取材をもとに栽培の様子をご紹介しましたが、着果したせとかが、成長し色づき、実る様子などなど、今年もきちんと現地取材をしていきますので、ぜひ楽しみにしていてください!!
FLCパートナーズストア 笠 泰紀
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