FLC日記 2018年4月4日(水) 晴れ
「105cmに切りそろえたボタ木(原木)に、千鳥になるように5、4、5、4でドリルで穴ば開けていくとたいね。その作業の際に、枯れ枝のところば削いで、雑菌が入らんようにひと手間かけるわけたい。」
「小春農園」代表の小原正宏さんが、そう言いながら手際よくドリルで穴をあけていきました。
昨日に続き、匠の農家さん「小春農園」さんの、清流の里の『原木しいたけ』のコマ打ち作業についてご紹介いたします。
熊本の旬の食材を販売する、ネットショップ「FLCパートナーズストア」では、熊本県山鹿市鹿北町の「小春農園」さんの清流の里の『原木しいたけ』をネット独占販売しています。
おかげさまで、今年度も大好評で、今期の生の『原木しいたけ』の出荷予定分は全て完売しました。
現在は、森の旨みを詰め込んだ、『原木しいたけ(乾燥)』のみを販売中です。
最も自然に近い栽培法で育てられた、『原木しいたけ』で作った乾燥しいたけをぜひご賞味ください!
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「FLCパートナーズストア」
清流の里の『原木しいたけ(乾燥)』「小春農園」さんの清流の里の『原木しいたけ』の栽培場です。
春にコマ打ちをし、2梅雨後の秋までは、この場で直射日光を避けながら伏せこみ、しいたけ菌を原木の中で育てます。
そして、今年コマ打ちをした原木ならば、2回の梅雨を越した、来年の秋に栽培地に立てかけしいたけを育てるのです。
熊本県山鹿市鹿北町、清流の里として知られている自然豊かな町です。
「小春農園」さんの清流の里の『原木しいたけ』の栽培地のすぐ近くで見つけました!
これがなんだかわかりますか?
これは、自生している『ワサビ』です。
清らかな水でなければ育たないと言われているワサビがこうして自然に育っているほどの美しい水の里なのです。
『原木しいたけ』とは、主にクヌギやナラの木を原木とし、そこにしいたけの菌(コマ)を打ち込み栽培する方法、つまり、最も自然に近い形で育てられた、しいたけのことです。
11月中旬の原木の“伐採作業”から始まり、乾燥させる“葉枯らし”を経て、同じ長さに切りそろえる“玉切り”、“コマ打ち”、“仮伏せ”、“本伏せ”、そして伐採から約2年後の“ボタ起こし(写真)”で栽培地へ移動させ、しいたけが育ち収穫を迎えます。
本日のブログでは、“コマ打ち”について紹介いたします。
「小春農園」さんでは、分業でコマ打ちを行っています。
小原さんと同じ作業をしているのは、小原さんの息子さんで「小春農園」専務の小原将輝さんです。
まずはドリルで、しいたけ菌を培養したコマを打ち込むための穴をあけていきます。
小原さんのお父さんの小原正法さんがコマ打ち作業をしています。
ちなみに、原木をのせる台は、正法さんがコマ打ち作業をやりやすい形に考え作ったものです。
こちらでは、小原さんの三男の小原寛也(ひろや)さんが、じいちゃんが作った台を活用しながら、手際よく作業を進めていました。
「寛也さんは、じいちゃんと同じ左利きなんですね!」と言うと、
「そうなんですよ。でも俺は完全な左利きですが、じいちゃんは両利きなんですよ!」と寛也さん。
「小春農園」さんでは、105cmの原木に、コマを縦に5個、4個と千鳥(交互)になるように打ち込んでいきます。
「ちょっと“手タレ”をお願いしても良いですか?」と言うと、
「え?手タレですか?良いですけど何をしたらいいんですかね?」と寛也さん。
「打ち込んだコマの幅の違いを縦横で示してほしいんです。」
「こういうことですか?」そう言いながら、寛也さんがコマとコマの広さを示してくれました。
しいたけ菌は原木の繊維に沿って伸びていきます。
ですから、縦方向には広く取っていても良いんです。
一方、横には伸びにくいので、このように縦に比べ、かなり狭くコマを打ち込んでいます。
それが、きれいに千鳥(交互)になるように、ドリルで穴をあける時点で、端から端までで5個穴を開けたら、次にその間に4個開けると言った方法を行っています。
こちらがしいたけの菌を培養した「棒コマ」です。
これを1つずつ、穴に差し込み金づちでたたいて原木に打ち込むのです。
ちなみに昨年は、形成菌も使用していました。
こちらがその「形成菌」です。この小さな1つ1つの容器の中に、おがくずなどで形作ったものにしいたけの菌を培養してあるものです。こちらを使う場合は、金づちは使わずドリルの穴に押し込むという作業になります。
小原さんの奥様の美子さんが、台を使わずにコマ打ち作業をしていました。
その手際の良さは天下一品です!
作業の様子を見るたびに、惚れ惚れするほどの早さなんです。
写真を撮っていると小原さんが、私に声をかけました。
「笠さんはなんば撮りよると?」
「小原さんのひと手間をきちんとブログで紹介しようと思って、枯れ枝をそいだ写真を撮ってました。」と言うと、
「ハハハッ!さすがにもう何年もこうして取材に来てくれとると、いろいろ詳しくなったねぇ~!枯れ枝が残っとると、他の菌が入る可能性があるけん、枯れ枝を残さんようにしよるとたいね。もちろん、将輝もむこうで徹底しよると思うよ。」と小原さん。
このような小さな枝でも、枯れ枝を残しておくと、最も自然に近い栽培方法で育てる『原木しいたけ』では、しいたけ以外の菌が入る可能性があります。
そこで、ドリルで穴をあける前に、必ずチェックして斧を使って枯れ枝の部分をそいでいくのです。
「今年もベストな時期に伐採をして、十分な乾燥もさせて玉切りばしたとたいね。だけん、良かぁ~原木のできとるとたい。このひと手間ば惜しまんですることが、来年の秋の良かしいたけにつながると思うとたいね。」小原さんは、そこに並ぶ原木を見つめながらそう話しました。
コマ打ちした原木は、すぐに仮伏せと言って、平積みにして置いておきます。
その後、6月中旬の本伏せ作業を行い、伐採から2年後の秋に栽培地に移し(ボタ起こし)て、やっと収穫を迎えるのです。
「原木しいたけ」は、無農薬、無化学肥料で栽培されます。
「小春農園」さんの清流の里の『原木しいたけ』は、惜しまぬ手間ひまと、高い栽培技術で、まさに“本物”と呼べる逸品です。
現在は、森の旨みを、ギューッと閉じ込めた、『原木しいたけ(乾燥)』のみを販売中です。
生の『原木しいたけ』は、11月上旬までお待ちください。
今年も、その栽培の様子を現地取材にてご紹介いたします。
お楽しみに!
FLCパートナーズストア 笠 泰紀
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