FLC日記 2016年3月15日(火) 晴れ
「これなんかは、梨のつぼみが随分膨らんできたね!これは、『秋麗』だけん、『新高』よりは遅いけど、今月中には間違いなく開花するね!」
本藤果樹園」の本藤猪一郎さんが、梨のつぼみを指さしながらそう話しました。
「FLCパートナーズストア」では、今年も「本藤果樹園」さんの『樹上完熟の熊本梨』をネット販売いたします。
「本藤果樹園」さんでは、匠の親子で、樹上完熟にこだわりぬいた、4種類の梨を育てています。
今年も、7月下旬より出荷する『幸水(こうすい)』(写真)からスタートし、『豊水(ほうすい)』、『秋麗(しゅうれい)』、ジャンボなし『新高(にいたか)』を販売予定です。
昨年から本格的な販売をスタートした『秋麗』は、売り出しと同時に完売した大人気商品となりました。
2003年に、品種登録されたばかりの新しい梨で、熊本の“ブランド梨”として、熊本県が県をあげて推し進めている梨です。
見た目はけっして美しいとは言えませんが、食べれば誰もが一瞬にして大好きになる美味さですよ。
熊本県菊池市戸豊水(とりうず)にある、「本藤果樹園」さんの数ヵ所ある梨園の1つに伺いました。
ここは主に『秋麗』を栽培している梨園です。
とうてい一枚の写真では収まりきれない広さです。
「収穫後に有機肥料をたっぷり与えて、冬の間に剪定と誘引作業をきちんとしたけん、花が咲くのを待つばかりだけど、これから草刈りばして、収穫を終えるまでは1日も休む暇なんかなかばい!(笑)」
猪一郎さんがそうお話しいただきました。
「蕾が丸く膨らんできましたね!もう花が咲くのじゃないですか?」と尋ねると、
「これは『秋麗』だけん、『新高』の次にしか咲かんよ!収穫は『幸水』から始まって、最後が『新高』ばってん、花が咲く順番は逆だけんね!」
「下の梨園に、『新高』のつぼみば見に行ってみようか!」
猪一郎さんと二人で、道路を挟んだ先にある別の梨園に移動しました。
「こっちは、前からある果樹たちだけん、『秋麗』みたいに“一文字整枝法”にしとらんけんね・・・。」
これは、1月上旬の剪定作業をしているころの『秋麗』の梨園の写真です。
これらの果樹は、地面から伸びた主幹から2本の主枝を伸ばして、そこから亜主枝を伸ばす“一文字整枝法”で育てられています。
一方、『新高』をメインとしたこちらの梨園は、主幹から3本の主枝を伸ばして、そこから亜主枝を伸ばす、昔から果樹栽培に用いられている方法で育てています。
枝が重ならないように、空間を上手くいかせるように、匠の技で剪定と誘引作業を行い「梨が育つ最高のステージ」を作り上げているのです。
「不要な枝を剪定した、必要な枝をきちんと誘引して、こうしてしっかり手ばかけてあげると、この果樹たちはとても良か梨ば実らせてくれるとたい。見てごらん!やっぱり、『新高』の方がつぼみがしっかり膨らんどるみたいばい!」
つぼみは膨らむを通り過ぎ、今にも開花しそうな感じでした。
やはり今年も、収穫が一番遅い『新高』が最初に咲きそうです。
「あれ?奥の剪定をしていない枝は何ですか?」と尋ねると、
「これは受粉樹用の『豊水』たいね。さっきの『秋麗』メインのとこも、この『新高』メインのとこも、全てを同一品種でしているわけじゃないとたいね。梨は、他の品種の花粉がないと交配(受粉)せんとたい。」
「正確に言うと、絶対せん訳じゃなかけど、他の品種があった方がより良いわけたいね。あれば残しとるのは昨年のようなことがあるといかんと思ってね!今年は念のため受粉用として残しとるとたい。もちろん、花が咲き終わったころには、あの枝は全部剪定してしまうけどね。」と、猪一郎さん。
梨の花は、3月下旬から4月上旬にかけて咲きます。
これは、昨年4月上旬の『秋麗』の花の様子です。
昨年は、その時期に春の長雨が続き、虫たちが飛び回ることができずに、受粉が思うようにできませんでした。
花自体はご覧の通り、元気に咲き誇ったとてもいい花でしたが、ミツバチをメインとした虫たちがその間を飛び回ってくれないと、受粉ができません。
昨年のことを踏まえ、受粉が多くできるように、今年はあえて受粉樹の枝を残しているのです。
「春の長雨を乗り越えて、やっと受粉し着果して育ちよった梨の果樹たちが、熊本県に上陸した8月25日の台風15号でほとんど落ちてしまったけんね。こればっかりは仕方ないけど、春の長雨も台風も見越した準備はしとかにゃんたいね!」
匠の技で、しっかりと準備をしてきた梨園は、花が咲くのを万全の態勢で待っています。
今の時期の摘蕾作業、そして花が咲いたら摘花作業、さらに収穫の直前まで続く摘果作業と、よノンストップで続く収穫までの惜しみない手作業が待っています。
そして、7月下旬からは毎年最初に出荷する『幸水』の収穫が始まります。
「本藤果樹園」さんの『樹上完熟梨』は、朝採り即日出荷の新鮮さと、樹上完熟の美味しさへのこだわりで、たくさんのリピーターを持つ大人気商品です。
「FLCパートナーズストア」では、今年も「本藤果樹園」さんの『樹上完熟の熊本梨』をネット販売いたします。
『秋麗』は化粧箱での販売ですが、それ以外はご覧の“くまモン”のイラスト入りの箱でお届けいたします。
成長の様子や匠の技、惜しまぬ手間ひまなどこれからも現地取材してご紹介していきます。
お楽しみに!!
FLCパートナーズストア 笠 泰紀
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