FLC日記 2015年10月18日(日) 晴れ
「毎年決まって10月中旬に、定植を終えたイチゴの畝(うね)に、こうしてマルチビニールをはるんです。これから温度と水管理をしながら、12月上旬より収穫及び出荷ですね!」
「牛島農園」の牛島修さんが、そう言いながら手際よく作業を進めていました。
「FLCパートナーズストア」では、「牛島農園」さんの減農薬で育てた熊本イチゴ『完熟紅ほっぺ』を、今年もネット独占販売いたします。
『紅ほっぺ』は、その1粒1粒の大きさと、紅色の果実の美しさ、イチゴ本来の酸味と糖度13度の甘さで、普通のイチゴとは一線を画す特別なイチゴと言われ、全国的にも大変人気の品種です。
毎年、9月20日前後に、苗床で育ててきたイチゴの苗を、栽培ハウスに定植します。
「牛島農園」さんでは、代表の牛島武文さんと息子さんの修さんの親子の匠によって、熊本イチゴ『紅ほっぺ』を、こだわりの減農薬栽培で育て、こだわりの“完熟”朝採りで収穫し出荷しています。
今年も、12月上旬からの発送予定です。
こちらは、上の写真と同じ定植作業の際に撮影した苗床の写真です。
イチゴは多年生の植物で、ランナーと呼ばれるツル伸ばし、そこに新しい株ができて増えていくのです。
そうして増やした苗たちを、夏の間苗床で集中管理し育てます。
そして、9月20日をめどに栽培ハウスへと定植するのですが、定植の際にはまだマルチビニールをはっていません。
こちらは、『夢キュウリ』栽培農の「大山ファーム」さんの定植の様子です。
通常、作物を育てる際、地熱を上げるためや雑草が伸びるのを防ぐために、マルチビニールをはり栽培しますが、あらかじめマルチをはりそこに様々な苗を定植するのです。
しかし、イチゴ栽培の場合は、定植後こうしてマルチビニールをはっていきます。
穴の開いていないマルチを苗の上にのせていくのです。
その後、マルチに穴をあけ、苗をその穴から出していきます。
マルチをのせ、手探りで苗の場所を探し出し、まずはマルチがずれないように橋のところの数本の苗を出していきます。
その後、順番に苗を1本1本出していくのです。
その様子を見せていただきました。
まず、手探りで苗の場所を確認し、千枚通し(錐(きり)のようなもの)で穴をあけます。
そこに手を入れて、マルチビニールの穴を広げます。
苗が出るくらいの最小限の穴です。
そこから苗を手際よく引き出していきます。
「できるだけ、この穴は苗のギリギリが良いんです。そうしないとそこには雑草も生えてくるし、そこから地熱が逃げちゃうんで・・・。」
「定植から、25日ほどたってるでしょ。だから、もうしっかり活着(根付くこと)してるので、多少は引っ張っても大丈夫ですが、そこは慎重に行いますね!」
修さんはそう話しながら、次々にマルチの外に苗を出していきます。
「ところで修さん!マルチをはってから定植した方が効率がいいですよね?どうして定植後にマルチビニールをはるんですか?」と尋ねると、
「この時期はまだ暖かすぎるので、マルチを先にはっていると、温度が上がりすぎて、芽吹き始めた1番花にすぐに2番花が追い付いて、収穫の時期がだぶっちゃうんですよね。もちろんそうなると、1番花の果実も良いのができないので、順番にうまく育つようにこうして手間をかけてるんです。」とのこと。
「まだ、ハウスのビニールもはってないでしょ?イチゴは本来、春先に果実を実らせる植物なので、一度冬を経験させないといけないんです。だから、この時期まだ暖かいので、マルチもハウスのビニールもはらずに定植して、それからマルチやハウスで温度管理して育てていくんですよ。」
「多くの農家さんが、イチゴ栽培においてボイラーを炊き加温していますが、うちでは無加温栽培なんです。もちろんその分、ハウス内の温度管理は難しく、多くの手間ひまはかかりますが、これは、親父のこだわりですね。最もイチゴの需要の多い、12月の出荷に向けてうまく調整して栽培しますが、通常なら春先に実るイチゴを加温してまで育てなくて良いとこだわってるんですよねぇ~。」
「牛島農園」さんでは、様々なこだわりの食材を育てています。
最もこだわっているのは、安全性!
すでに、40年も前から、完全無農薬・無化学肥料の有機栽培でキャベツ、白菜、水田ゴボウを育てています。
こちらは、今回取材した『完熟紅ほっぺ』の栽培ハウスのすぐ横にある、無農薬・無化学肥料の『有機栽培で育てたキャベツ』の畑です。
キャベツ、白菜、水田ごぼうを「有機JASマーク」を取得して出荷しています。
そんな中、イチゴだけは完全無農薬・無化学肥料と言うわけにはいかないのだそうです。
こちらは、7月上旬の親株からランナーで新しい株を増やしている頃の様子です。
夏の時期は、どうしても害虫や病気が出るので、「牛島農園」さんでは、元気な株を育てるため、最低限の農薬(慣行栽培の農薬の量の半分)を使っているのです。
「笠さん!いつも親父が言ってることを、今日はおれに言わせてくださいよ!本当はイチゴも無農薬で育てたいけど、苗を増やす夏の時期だけはどうしても最低限の農薬を使わざるおえないとです。」
「夏の時期だけ、最低限だろうが農薬は使うわけだけん、キャベツや白菜などと違い、あくまで無農薬ではなく、“減農薬栽培”のイチゴとわかるように、お客様に伝えてくださいね!」
夏の時期だけの最低限の農薬であろうが、農薬を使用していることには変わりないので、もちろん無農薬・無化学肥料の有機栽培としての販売はできません。
しかし、農薬はその時期だけ!
私は、収穫のころ伺うと、いつもその場で取れたてのイチゴを洗うこともせずそのまま食べちゃいます。
しかし、あくまで減の約栽培であることをお客様に伝えてほしいというのは、安全・安心な作物作りをする「牛島農園」さんならではのこだわりなのです。
「FLCパートナーズストア」では、今年も「牛島農園」さんの『完熟紅ほっぺ』をネット独占販売いたします。
減農薬のこだわり!完熟のこだわり!で育てられた、安心・安全な『完熟紅ほっぺ』にご期待ください!!
12月中旬よりの発送予定です。
これからも、現地取材にて成長の様子や惜しまぬ手間ひま、匠の技などをご紹介します。
お楽しみに!!
FLCパートナーズストア 笠 泰紀
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