FLC日記 2015年5月25日(月) 晴れ
株式会社旬援隊では、無農薬・無化学肥料で育てる『水源キウイ』を生産しています。
ここは、敷地内にあるキウイ棚の1つです。
今は、キウイ栽培にとってとっても大切交配(受粉)の時期です。
本日は、開花から交配、そして着果までをご紹介します。
ここのキウイの花は、5月上旬に開花します。
今年は、5月1日の開花でした。
毎年決まって、雌花から開花するのです。
キウイは雄花と雌花を別の株につける雌雄異株の植物です。
開花してしばらくは、この様な純白の花びらをしています。
ちなみにこれは、雌花です。
雌花には、花の中央に“子房”と言う丸い部分があります。
これにが、成長してキウイフルーツの果実になるのです。
子房の先には、“花柱”があり、その先端が“柱頭”です。
開花3日ほどで、純白の花びらは、薄いオレンジ色に変わってきます。
子房と花柱、柱頭を合わせて“めしべ”と言います。
雌花にも子房のまわりには“花糸”がありその先端には“やく(花粉)”がありますが、その花粉では受精できません。
これがキウイの雄花です。
真ん中の子房がないので、その違いはすぐ分かりますよね。
雄花の花糸のやく(花粉)が、雌花の柱頭に着くことで初めて受粉するのです。
ところが、ここのキウイの雄花たちは、雌花より5日ほど遅く開花します。
ここには、4カ所のキウイ棚があって、メスの木が6本と、オスの木が5本です。
きちんと混在して植えていますが、雄花と雌花の咲くタイミングのずれに毎年やきもきしています。
雌雄異株の植物であるキウイは、同時期に雄花と雌花が咲かないと、果実を実らせることができないからです。
キウイも、開花のタイミングのずれに対応して、全ての花ではありませんが、こうして1本から3つの花を咲かせようとします。
もちろんどの花に受粉しても果実は実るのですが、最も早く咲く花に受粉ができれば、良い果実になるのです。
最初に咲く花が最も大きく、花の茎も太くしっかりしています。
大きくて美味しいキウイを育てるためには、何とかこの最初の花に受粉させる必要がります。
そこに上手く止まる(着果する)と、残りの2つは摘果します。
本来なら、昆虫たちが雄花と雌花を飛び回ることで受粉するのです。
ちなみにこの写真の中央には、ミツバチが写っていますよ。
雄花が咲いて間もなくは私が自ら雄花を摘んで雌花に付ける交配作業を行います。
キウイの花は、とても甘い香りがするので、たくさんの虫たちが来てくれます。
ミツバチに限らず、カナブンでもハエでも、極端な話アリでも受粉しますが、やはり行動範囲が広い、ミツバチとハナアブが最適のようです。
花びらが真っ白で元気なころに、きちんと受精してほしいのですが、キウイの花は5日ほどでオレンジ色に代わり、その後は、まず花びらから枯れ落ちていきます。
その様子がこちらです。
雌花は、花びらが落ち、花糸と花柱、そして子房が残ります。
この時期にはまだ、きちんと着果できているかの判断はできません。
花びらが全て落ちる頃には、着果できているかがほぼ判断できます。
着果できていない果実は茶色く枯れていきます。
そして自然と落ちていくのです。
これは、着果できずに落ちたものと、私が摘果作業をして落としたものの写真です。
これはまだまだ摘果作業の途中です。
この写真からすると、6個着果していますが、半分にまで摘果しないと大きくて美味しいキウイになりません。
キウイは、開花から収穫まで、半年以上を要します。
これは、7月下旬の写真です。
ですから、その間にキウイ同士がぶつかったり、枝や葉に触れたりしてキズがつかない様に、この様にバランスよく実らせなければいけません。
今年もたくさんの元気な雌花が咲きました。
例年の様に雄花の開花は遅かったのですが、上手く着果しています。
この時期、できるだけ早い的確な判断で摘果して、美味しい『水源キウイ』に今年も育て上げたいと思っています。
『水源キウイ』は、熊本県菊池市、菊池水源の山奥にある株式会社旬援隊の敷地内で育てられています。
ここの敷地は、1500坪ほどあり、その地で私は自然と共に生き、自ら畑を耕し、13種類の果樹と原木しいたけを育て、烏骨鶏たちを飼育しながら、自給自足の生活を目指しています。
株式会社旬援隊では、ネットショップ「FLCパートナーズストア」で、匠の農家さんが育てる“旬の食材”を販売しています。
どれも、ここでしか買えない“本物”と呼べる逸品ばかりです。
ここで育てている農作物の、自然栽培で育てた『利平栗』や、『烏骨鶏のタマゴ』、『春の山菜』などは、オリジナルブランド商品として販売していて、その中の1つが本日ご紹介した『水源キウイ』です。
『水源キウイ』は、ゴールド種とグリーン種の2種類あります。
『水源キウイ』に限らず、ここで育てている作物は全て、完全無農薬・無化学肥料での栽培です。
キウイの旬は夏だと思われている方が多いようですが、本来は冬のフルーツです。
11月下旬から収穫を迎えます。
国産キウイは全体のキウイ流通量のわずかに30%ほどで、完全無農薬・完全無化学肥料栽培のキウイはなかなかありませんよ!
今年も、しっかり手をかけ育てますので、ぜひたくさんの方に食べて頂きたいと思います。
下記「FLCパートナーズストア」のロゴをクリックして、ぜひホームページものぞいてみて下さい!
ご来店お待ちしてます。
FLCパートナーズストア 笠 泰紀
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