菊池水源棚田米 水へのこだわりと苗床の様子

ＦＬＣ日記　2015年5月21日(木)　晴れ
「ＦＬＣパートナーズストア」では、熊本県菊池市、菊池水源の棚田で育てられる、後藤武臣さんの『菊池水源棚田米』を、今年もネット独占販売いたします。
本日は、田植えに備えて稲を育てる「苗床」の様子をご紹介いたします。
高台から見た棚田の様子です。
どれ一つとして、四角い田んぼはありません。

このような、三日月型をした田んぼが連なっています。
お米の裏作として、麦を植えた農家さんもあるようです。
これでも、地盤整備でもっともっと細かい田んぼを合わせて1枚にしてあります。

後藤さんの田んぼは、高台から見て一番奥の最も南に位置しています。
私が立っているところも含め、5枚の棚田です。
もともと19枚あった小さな田んぼ（棚田）を区画整理で5枚にしました。

棚田でのお米作りは、平地の田んぼより、5倍とも10倍とも言われるほど手がかかります。
この急な土手の草刈りだけを考えても、かなりの重労働です。

ではなぜ、後藤さんはこの手のかかる棚田でお米を作るのか？
それは、この地が“菊池水源”と呼ばれる、水の源（みなもと）の地だからです。
お米作りの命とも言える、清らかな水がここにあるのです。

菊池水源は、1級河川「菊池川」の最上流にある地域です。
この清らかな水が、用水路を通り後藤さんの棚田へと流れてきます。
どんなに手がかかろうとも、清らかな水にこだわり、『菊池水源棚田米』を育てているのです。

これは昨年の苗床作りの様子です。
後藤さんと奥様が、米の種（籾）を蒔いたトレーを、苗床にきれいに並べています。
苗床とは、田植えまでにお米の苗（稲）を育てるところです。
同じように発芽し、同じように成長しないと良いお米はできません。
そのために、ここで一斉管理し育てるのです。

種（籾）をまいたトレーを並べ終えると、こうして白いシートをかけます。
これは、保温効果と野鳥から大切な種を守るためのものです。
苗床作りの様子は、以前のブログで詳しく紹介していますので、興味のある方はぜひのぞいてみて下さい。

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「ＦＬＣ日記」
菊池水源棚田米　苗床作り　その１
菊池水源棚田米　苗床作り　その２

今年はその様子を取材に行くことができませんでした。
私が伺った際には、すっかりと苗床はできていました。
今年は、最上段の棚田に苗床をしたようです。

苗床のすぐ横には、レンゲの花が咲いていました。
後藤さんは、清らかな水に負けない土作りをするために、昨年かられんげの種を蒔き、冬から春にかけ“緑肥”として育てています。

“緑肥”とは、収穫を目的とせず、土作りのためだけに育てる植物です。
レンゲは花も葉も茎も根もすべえこの後田んぼに鋤き込み、そのまま有機肥料とするのです。

れんげの写真を撮り、苗床にふと目を向けると・・・。
出ました！
私が世界で最も苦手な生き物「ヘビ」です！
自然豊かなこの地には、様々な野生動物が生息しています。
これはシマヘビですが、これからの現地取材は、平口（マムシ）対策で、長靴を必須にしたいと思います。

さて、棚田の様子を取材した後、後藤さんのご自宅へ向かっていると、作業中の後藤さんに会いました。
無農薬・無化学肥料で育てる、『菊池水源里山ニンジン』の畦の草刈りをしているところでした。

「田んぼば見てきたとね？」後藤さんはそう言って、作業の手を休め話をしてくれました。
「苗床ば作るばい！って電話せにゃんって思いよったばってん、コロッと忘れとったとたい。なんさま忙しかったけんなぁ～。苗床ばするといよいよ米作りのスタートって感じのするなぁ～。今年もしっかり手ばかけて育てていくけん、またいつでも写真ばとりに来ると良かたい。」
後藤さんの熊本弁解りました？(笑)

「やがって、シートばとるけん、そのころの写真も撮っとくと良かたい。なら俺は忙しかけん、仕事ば続くっばい！」
後藤さんはそう言って、また草刈り作業を始めました。

後藤さんの平成27年度の『菊池水源棚田米』作りが、本格的にスタートしました。
10月には、米作りの命とも言える、菊池水源の清らかな水で、今年もこの様な黄金色に輝く稲穂が育てられることでしょう。

「ＦＬＣパートナーズストア」では、今年も後藤さんの『菊池水源棚田米』をネット独占販売いたします。
清らかな水と、れんげを緑肥とした元気な土、そして惜しまぬ手間ひまで育てられたお米です。

平成26年度の『菊池水源棚田米』は大好評につき完売しました。
次回は、稲刈りの後の、乾燥、もみすりを終えた、10月中旬以降の発送となります。

現在は、後藤さんが同じように育てた、『菊池水源棚田米　もち米』のみを、販売中です。
こちらも残りわずかとなってきました。
ご注文はお急ぎください。
今年も、現地に伺い、『菊池水源棚田米』の田植えから成長の過程、もちろん稲刈りまで取材してこのブログでご紹介いたします。
お楽しみに!!

ＦＬＣパートナーズストア　笠　泰紀

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