FLC日記 2014年8月29日(金) くもり時々雨(雷)
「果樹栽培は、毎年コンスタントに高品質の果実を実らせることが大切です。そのためには、良い花を咲かせないといけません。果樹全体のバランスを考え、夏にも枝の剪定をします。ただし、夏の剪定は、こんな感じに伸びた本当に強すぎる“徒長枝”だけなんですよ!!」
「小春農園」専務の小原将輝さんが、そう言いながら、『山あいの南高梅』の夏の剪定を始めました。
熊本県山鹿市鹿北町の『山あいの南高梅』生産農家の「小春農園」さんの梅園に伺いました。
雨の切れ間で、南高梅の「夏の剪定作業」の様子の取材です。
7月下旬の晴れた夏空と、梅園の様子です。
遠くまで見える澄んだ空気と、連なる山々がとてもきれいですよね!
「小春農園」さんは、自然豊かなこの地の、陽のあたる山の斜面を利用して、『山あいの南高梅』を栽培しています。
「FLCパートナーズストア」では、「小春農園」さんの、『山あいの南高梅(青梅・完熟梅)』をネット独占販売しています。
こちらは、今年販売した『青梅』です。
『南高梅』は、青梅でもこのように太陽の日差しが良くあたったところは、赤く色づくのが特徴です。
さらには、「小春農園」さんが匠の技で育て上げた、『南高梅』の美しくて、とても大きいこと!!
『完熟梅』となると、さらに大きくなり、この大きさになるんですよ!!
弊社男性スタッフの手のひらから、こぼれ落ちそうですよね!!
「小春農園」さんの『山あいの南高梅』は、青梅も完熟梅も、毎年ご購入頂くお客様が大変多い、大人気商品です。
さて、話を「夏の剪定作業」に戻します。
「笠さん!どんな枝を剪定するかお見せしましょうか?」将輝さんが、そう言いながら選定作業を始めました。
そう言いながら、剪定し取り出してきたのがこの枝です!
それを見て、ビックリです!!
おそらく、長さが将輝さんの背丈のの2倍ほどもあるんです。
「1年でそんなに伸びるんですか?」と尋ねると、
「1年はかかってませんね!この時期までに、これくらい徒長枝が伸びるほど、『南高梅』の樹勢を保たないと、良い『南高梅』の果実はできないんです。来年に向けて順調ですね!!」とのこと。
この日は、将輝さんのお父さんで「小春農園」代表の小原正宏さんと一緒に「夏の剪定作業」です。
「小原さん!そんなに太い枝も、剪定ばさみで切れるんですか?」と声をかけると、
「これくらいなら、余裕で切れるよ!ただし、要領(コツ)があるけどね!こうして枝を押しながら切るとたい。すると、ある程度の太さまでなら、剪定ばさみで十分ばい!!」
「ほら切れた!要領はわかった?」と小原さん。
それにしても、まるでジャングルにでもいるかのように、「小春農園」さんの『南高梅』の果樹たちは、青々と元気に成長していますね!!
「徒長枝は全部切るんですか?」とまた尋ねると、
「夏の剪定は、本当に強い枝のみの剪定です。来年、元気な花を咲かせるために、こういった強い枝を剪定するんです。」
こちらは夏の剪定を終えた『南高梅』の果樹です。
『南高梅』は、「杯状形」と言って、盃(さかずき)のような形で栽培します。
満遍なく日が当たるように樹形を整えるのです。
その作業は主に、冬の剪定で行います。
今回の夏の剪定は、樹形を整えることより、樹勢を保つための剪定です。
「この強い枝を残すことで、他の枝に陽があたりませんし、この枝が養分を使うので、大切な先端の枝に養分が回らないのです。」
将輝さんはそう言いながら、剪定作業を進めました。
「さっき、父も言っていたように、こんな太い枝でも押しながら切ると、上手く切れますよ!果樹は幹の上の部分を養分がたくさん通っているので、幹の上の部分から伸びる枝が徒長枝になるんです。」
そう言いながら、このあたりだけで、あっという間に6本の枝を剪定しました。
「1本あたり、夏の剪定はどれくらい切るんですか?」と尋ねると、
「そうですね。それぞれの果樹の樹勢にもよりますが、20~30本ってとこですかね。逆を言うと、それくらいの徒長枝が出るくらい元気でないと、来年も良い果実はできないってことです。」
「剪定した枝は、こうして短く切って、そのまま土に返します。有機肥料になるんです。果樹から奪った枝を土に返すことで、また元気な果樹が育つんです。」と将輝さん。
「“草生栽培”と同じ理屈ですよね!」と言うと、
「そうですね。それに近い方法ですね!」とのこと。
「小春農園」さんでは、“草生栽培”と言って、あえて下草を伸ばしながら果樹を育てています。
時期をみて、草刈機で全ての雑草を刈り、そのまま放置して肥料としています。
下草を伸ばすことは、病気や害虫を退治してくれる、良い虫を育てることにもつながります。
ですから、除草剤は一切使いません。
こだわりの、超自然派農業ですね!
もちろん、雑草だけでは肥料は足りませんので、ベストなタイミングで、「ぼかし肥料」と呼ばれている、ペレット状の有機肥料を与えます。
海草や魚粉、カニガラなどを菌によって発酵させ作られた安全なもので、とても発根がよくなります。
これは、収穫を終えた直後の6月下旬の、肥料散布の様子です。
「小春農園」代表の小原正宏さんと息子さんで専務の将輝さんが、すでに夏の剪定を終えた上の段の梅林を見上げながら、楽しそうに話しています。
「何を話してるんですか?」そう尋ねると、
「来年もお客様の期待に添える、最高の『南高梅』ば育て上げにゃんね!って言いよったとたい。」と、自信の笑顔でお話しいただきました。
「小春農園」さんでは、この親子の匠が中心となり、“本物”と呼べる『南高梅』を育てています。
「FLCパートナーズストア」では、来年も「小春農園」さんの『山あいの南高梅(青梅・完熟梅)』をネット独占販売いたします。
その成長の様子、惜しまぬ手間ひま、匠の技などなど、もちろん今年も1年を通し取材して、このブログで全てご紹介していきます。
「小春農園」さんの『山あいの南高梅』は、売り切れ必至の大人気商品です。
来年の『山あいの南高梅(青梅・完熟梅)』にも、ぜひご期待下さい!!
FLCパートナーズストア 笠 泰紀
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