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ヒナ誕生!しかし・・・大惨事!!そして残った命を守る話

FLC日記 2014年7月23日(水) くもりのち雨(夕立)
本日、待ちに待った『烏骨鶏』のヒナが誕生しました。
私の手の中で、「ピヨピヨ」とかわいい声で鳴いています。
ヒナ誕生!しかし・・・大惨事!!そして残った命を守る話_a0254656_165457.jpg
この子の名前に、テン(ten)と言う名前を付けました。
名前の由来は、後ほどご説明いたします。

ヒナ誕生!しかし・・・大惨事!!そして残った命を守る話_a0254656_16134076.jpgこの子の誕生秘話。
そして、なぜ私の手のひらの中にいるのか?
烏骨鶏のヒナの誕生にまつわる、本日の、私の激闘の様子を、ご紹介します。
ただし、一部見るに堪えない写真を使用してますので、R-15指定とさせて頂きます。

ヒナ誕生!しかし・・・大惨事!!そして残った命を守る話_a0254656_16193578.jpgここは、熊本県菊池市、菊池水源の山奥です。
私は、この自然豊かな、清らかな川の流れるこの地で、果樹や野菜、原木しいたけを完全無農薬で育て、烏骨鶏を飼育しながら、自給自足の生活を目指しています。

ヒナ誕生!しかし・・・大惨事!!そして残った命を守る話_a0254656_1627873.jpg本日の主役、『烏骨鶏』です。
ニワトリに似た鳥で、別名“薬用鶏”とも呼ばれ、大変栄養価の高いタマゴを産みます。
そのタマゴは、古来中国では、食することで、「不老不死」になると言われ、大変重宝されていました。

ヒナ誕生!しかし・・・大惨事!!そして残った命を守る話_a0254656_16351364.jpg年間で、約40個ほどのタマゴしか産まないと、言われています。
9日に1個のペースです。
ただ、ここでは、私がとてもかわいがっているおかげか、環境が良いのか、7日に1個位は産んでくれます。

ヒナ誕生!しかし・・・大惨事!!そして残った命を守る話_a0254656_16305462.jpgその貴重なタマゴを、孵化のため温めさせることにしました。
7/2と解るように記入し、2羽の親鳥の5個ずつ、計10個を7月2日からスタートしました。
温め初めて、順調にいけば、約21日後に孵化します。

ヒナ誕生!しかし・・・大惨事!!そして残った命を守る話_a0254656_16562530.jpgここでは、毎日、朝夕の2回『烏骨鶏』たちにエサをあげます。
今日もいつものように朝一番で、エサをあげに行きました。
でも、鶏舎に入った瞬間に、いつもと様子が違っていました。
ヒナが誕生したのだと、すぐにわかりましたが、それでも明らかにおかしいのです。

ヒナ誕生!しかし・・・大惨事!!そして残った命を守る話_a0254656_173810.jpgいつもなら、私が行くとエサの時間だとばかりに、この寝床から降りてくるはずの『烏骨鶏』たちが、すごく警戒した様子で、降りて来ません。
そして、かすかな「ピヨピヨ」と言う声に、ひきつけられるかのように、私は、温めている親鳥に近づき、おなかの中を見ると・・・
大惨事を目の当たりにするのです。
ヒナ誕生!しかし・・・大惨事!!そして残った命を守る話_a0254656_1782349.jpg
すでに、息絶えているヒナと、誕生目前で、卵の殻の中で血の海になったヒナ。
もう、その子らの命の声を聞くことはできませんでした。

ヒナ誕生!しかし・・・大惨事!!そして残った命を守る話_a0254656_17141869.jpg唯一聞こえる、かすかな声は、この卵の中から聞こえました。
すぐに取り上げると、親鳥が攻撃してきました。
卵を守るためではなく、その声の主にむかって攻撃してきたのです。

ヒナ誕生!しかし・・・大惨事!!そして残った命を守る話_a0254656_17343177.jpg7月2日からは、2ヵ所で温めさせていましたが、もう1ヶ所も、ほぼ同様の光景でした。
それでも親鳥は、卵を温めようとしています。
この親たちは、卵を温め守ることだけで、親になりきれなかったのです。

ヒナ誕生!しかし・・・大惨事!!そして残った命を守る話_a0254656_17284414.jpg2日ずらして温めさせている親鳥も、ほぼ同様の反応です。
卵が孵化し、ヒナが生まれたことを理解できずに、ヒナの声を侵入者(敵)と思い、卵を守るため、自分のヒナを攻撃していたのです。

ヒナ誕生!しかし・・・大惨事!!そして残った命を守る話_a0254656_17422541.jpgその原因はこの親鳥たちの生い立ちにありました。
親鳥に温めさせ生まれたのではなく、孵卵器(卵を孵化させる道具)で生まれ、親を知らずに育ったのです。
卵を産み、本能で温めることまではしても、親になりきれなかったようです。

ヒナ誕生!しかし・・・大惨事!!そして残った命を守る話_a0254656_1747390.jpg孵化が遅かった1つの卵からヒナが誕生しました。
でも、このままでは、すぐに死んでしまいます。
羽が濡れているので、親鳥の羽の中にいないと、体温が下がり死んでしまうのです。
しかし、親鳥に戻しても、また悲劇が繰り返されます。

ヒナ誕生!しかし・・・大惨事!!そして残った命を守る話_a0254656_17521911.jpg私は、手のひらに抱え、息を吹きかけ温めながら、連れて帰ることにしました。
でも、鳴き声はどんどん小さくなっています。
私が親になり、この小さな命を守ると決心しました。

ヒナ誕生!しかし・・・大惨事!!そして残った命を守る話_a0254656_17561264.jpgとにかく、温めなければなりません。
本来なら、1時間ほどで乾く羽も、鳥より低い体温の人間ではなかなか乾いてくれません。
この命を守るため、私も、飲まず食わずで頑張りました。

ヒナ誕生!しかし・・・大惨事!!そして残った命を守る話_a0254656_1832957.jpgここまで羽が乾くのに、4時間以上もかかりました。
頭を上げて、「ピヨピヨ」と何度か鳴いては、落ちるかのように、ゆっくりと頭を下ろしながら眠るのくり返しです。
鳴く声がずいぶんと力強くなったので、もう大丈夫でしょう。

ヒナ誕生!しかし・・・大惨事!!そして残った命を守る話_a0254656_1895134.jpg足の力も強くなってきたので、手のひらから出し、歩かせてみることにしました。
初めて手のひらから離れる瞬間です。

ヒナ誕生!しかし・・・大惨事!!そして残った命を守る話_a0254656_18131815.jpgおとなしくおぼつかないものの、自分で座っています。
大丈夫かな・と思った次の瞬間!!

ヒナ誕生!しかし・・・大惨事!!そして残った命を守る話_a0254656_18154443.jpg今までに聞いたことのないような、大きな声で鳴き始めました。
私はいてもたってもおれず、すぐに抱きかかえました。
抱きかかえても、しばらくは鳴き止みませんでした。

ヒナ誕生!しかし・・・大惨事!!そして残った命を守る話_a0254656_1820862.jpg鳴き疲れると、また落ちるように頭を下げながら、ぐっすりと眠りました。
この子に、名前を付けました。
10個の卵から唯一残った1羽なので、数字の“10”、テン(ten)としました。
これから、水の飲み方、エサの食べ方などなど、親として教えていくべきことがたくさんです。
でも、絶対に元気に育て上げたいと思います。
みなさん、テンを応援して下さい!!

<2014.07.24追記>
このお話には続きがります。
よければ続けて、翌日のブログをご覧ください。
「ヒナ誕生!の続き!! ”母親鳥”誕生の感動のお話し!」


FLCパートナーズストア 笠 泰紀

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by flcps | 2014-07-23 18:29 | 烏骨鶏のたまご | Trackback | Comments(0)
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