FLC日記 2014年3月2日(日) くもり時々晴れ
「スイカの成長過程で、天気次第ではうまく雄花が咲かない日もあるんです。でも、雌花の交配(受粉)は待ったなしなので、そんなときのために、このような保存の花粉を使ったり、以前お見せした雄花用の苗を育てておくんです。」

この黄色い花は、スイカの花です。
スイカは、雄花と雌花を1本の苗でそれぞれ咲かせる「雌雄異花」の植物です。
そのためハウス内で栽培するには、交配(受粉)をさせなければなりません。

ここは、熊本県山鹿市鹿央町にある、「岡山農園」さんのスイカの栽培ハウスです。
広い広い連棟建てのハウスには、スイカの苗たちが元気に成長していました。

「岡山農園」さんは、大玉スイカ『春のだんらん』『祭ばやし』、黒小玉スイカ『ひとりじめbonbon』(写真)、熊本メロン『肥後グリーン』『アールスメロン』、有機栽培で育てた『チンゲン菜』などを育てる匠の農家さんです。

「うちでは、20節前後の雌花に交配して、スイカを育てるんです。ちょうどその雌花が咲いた時に雄花がないとなればどうしようもないので、雄花を取る用だけの苗も育てているんです。」
そう説明いただいたのは、「岡山農園」の岡山祐大さんです。

「1ヶ月ほど前苗床に取材に来ていただいた時に、定植せずにビニール袋で育てていたスイカの苗を覚えていますか?あれが雄花用の苗ですね!」
それがこの写真です。2月3日に撮影したものです。

「雌花にも交配をさせるベストのタイミングがあるように、交配に使用する雄花にもベストな状態があります。これらの花は昨日咲いたもので、もうあまり元気がありませんよね。」

「このように今日咲いた元気な雄花を使って交配します。交配作業は毎日かなりの数行いますので、天気が悪く雄花の開花が少ない時には、さらにこのようなものも用意しています。」
そう言って、見せて頂いたのがこちらです。

「これはいったいなんですか?」と尋ねると、
「これは、昨年咲いた花からとった雄花の花粉なんです。このような形で販売されているんです。」とのこと。

特別に見せて頂きました。
その中には、黄色い花粉がたくさん入っていました。
購入後、冷凍保存していたとのことです。
でも、30分ほどの自然解凍した後は、その日と翌日の2日間しか使用できないのです。

「これを、こうして綿棒を使て受粉させていくわけですね!その日に咲いた元気な雄花がない時には、このような方法もとって、20節目前後の元気な雌花に交配するのです。雌花は待ったなしです。美味しいスイカがその後育つかどうかは、交配のタイミングでも大きく左右されるのです。」

スイカの栽培ハウスは、外から中に入った瞬間にこうしてカメラのレンズが曇るほどの暖かく多湿な環境を作り上げています。
この時期スイカが育つためにベストな状態です。

「苗床で大切に育て、このハウスに定植して、毎日温度と湿度の管理を徹底しながら育ててきました。そして、こうして交配をする時期が来たのです。このベストタイミングを絶対に逃すわけにはいかないんですよ!!」
そう言いながら、岡山さんの交配作業は続いていました。

「岡山農園」さんは、本日取材にお付き合いいただいた岡山祐大さんとお兄さんの和功さんのご兄弟と、お父様(忠和さん)、お母様(文代さん)で、最高級のスイカを育てる、まさに“匠”です。
お父様、お母様の豊富な経験と、若いお二人の研究心、新しい技術を取り入れる向上心とが大きな力となり、“本物”と呼べるスイカを育てています。

「今日は、お父さんやお母さん、和功さんはどうされたんですか?」と尋ねると、
「このハウスの奥の方で、必死に交配作業をしていますよ。私は、笠さんが取材に来られたので抜けてきました。」とのこと。
「そうだったんですか!!それはすみませ~ん。」と言うと、
「いえいえ、大丈夫です。もうじき、黒小玉スイカ『ひとりじめbonbon』の定植もしますので、ぜひまた取材に来てください!」と笑顔でお話しいただきました。

「FLCパートナーズストア」では、今年も「岡山農園」さんの黒小玉スイカ『ひとりじめbonbon』をネット独占販売いたします。
初回発送は、5月中旬の予定です。
「母の日のプレゼント」としての販売もできればと思っています。
惜しみない手間ひまと、愛情たっぷりに育て上げられた“本物の一品から、さらに厳選した熊本スイカ『黒小玉bonbon』を、数量限定の完全予約販売です!
これからも、取材を続け成長の様子、匠の技などなどご紹介していきます。
お楽しみに!!
FLCパートナーズストア 笠 泰紀
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