FLC日記 2013年4月21日(日) 晴れ
さて問題です!
これはいったい何の花でしょう?
まるで、線香花火のようなこの花・・・。
これはぶどうの花なんですよ!!!
生まれて初めて「ぶどうの花」を見せていただきました。
一つ一つの小さな花が、あの甘~い、ぶどうの1粒1粒になるのです!
熊本県山鹿市久原の「社方園(しゃかたえん)」さんは、最高級のぶどうを生産する匠の農家さんです。
これは現在のブドウ畑(ハウス)の様子です。いつ伺っても、本当にきれいに手をかけてあります。数ヶ所あるぶどうのハウスは、毎年7月7日の販売スタートに向け、大忙しです。
この青いビニールのような帯、なんだかわかりますか?
実は、暖房用のダクト(通気管)なんですよ。取材に伺ったこの日は天気もよく、暖かかったのですが、夜はまだまだ冷えますので、暖房を焚いてこの時期のぶどうの成長に最も適した温度に管理して育てています。
この方が、ぶどうの匠!「社方園」の園主、社方武路(しゃかたたけみち)さんです。
「社方園」さんでは、社方武路さんの奥様と、社方さんのお父様のぶどうを作り続けて35年の“匠の中の匠”社方義武さんとその奥様で、“本物”と呼べる最高級のぶどうを作り続けています。この日は、武路さんに密着取材をして、ぶどうができるまでの様々な工程、その作業、匠の技を取材させていただきました。
「これは、ちょうど花が咲き終わり、上手く止まっている(受精している)感じですね!」と社方さん。
「受精はどうやってするのですか?ミツバチですか?」とたずねると、
「いえいえ、ぶどうは両性花なので、ミツバチや交配作業は必要ないです。」とのこと。
「でも、2手間も3手間もかけているからこそ、こうして花が咲き、止まる(受精する)んですよ。順を追ってご説明しましょうかね・・・。」と言って、他のブドウ畑(ハウス)も案内していただきました。
「笠さん!これがぶどうの蕾(つぼみ)です。これだけたくさんの蕾をつけるんですよ。」
「なるほど!それがあのように花が咲いて、ぶどうになるわけですね!」と答えると、
「そう思うでしょ?でも、全く違うんです。さっきの花は、この小指の先の部分・・・、せいぜい先端の1cmの部分を成長させて花を咲かせるのです!」
「え~!!本当にたったそれだけなんですか?」
「だから大変なんですよ!今から、この蕾を取る作業をお見せしますね!」そう言うと、ぶどうの蕾のほとんどを取り始めました。
「そ、そ、そんなにですか?」と驚く私を笑いながら、どんどんと蕾を落としていきます。
「こんな感じですかね!これでもまだ多すぎるかな・・・。」そういって、とても細かい手作業を繰り返しています。
このほんの1cmほどの部分がさらに成長し、あのように花になるのです。この作業をしないと、止まらない(受精しない)し、仮に止まったとしても、けっして美味しいぶどうはできないとのこと。
他の蕾も落としていただきました。見てください!たったこれだけなんですよ!!
私たちが食べるぶどうの房の枝の部分に、何か切ったような跡があるのは、もうすでにこのときに出来たものなのですね!
ちなみに、この真上に向いて伸びたいずれぶどうの房になる枝も、果実が大きくなるにつれ、ちゃんと下にたれてくるのだそうです。
摘蕾の作業が終わると、花が咲くタイミングにあわせて、その枝の芯を止めます。わかりやすく言うと、成長点を止めるのです。
「社方園」さんでは、1本の枝からたった1房だけのぶどうを育てます。その枝が全ての勢力を果実に使えるように、枝の成長を止めて、養分を戻すのです。
また同時に、元気の良すぎる脇芽を落としていきます。
脇芽の成長に栄養分を使うことなく、大きく甘い果実を実らせることに、集中させるためです。
1本の枝から、たった1房の至高のぶどうを育てるために!!
早く実らせるハウスでは、もうこのようにぶどうらしくなっていました。
今日ご紹介した摘蕾も含め、1房のぶどうを収穫するまでには、最低でも5~6回の作業が必要とのことです。5~6回の作業を経て、1房の至高のぶどうができるのです。
その間に、芯を摘んだり、芽カギをしたり、枝のバランスをとるための誘引作業もしなければなりません。
社方さんはお話いただきました。
「毎年7月7日の販売スタートに向け、この時期は特に大忙しですね。収穫の時期を見越して、上手く調整して成長をずらしています。でも、摘蕾も、花セットも、摘粒も、芯を止める作業も全てそれぞれベストのタイミングがあるわけですよね!こればっかりは、待った無しです!今年も、「あのぶどうが食べたい!」と思って、ご来店いただくわけですから、それに応えたいんですよ!今年も絶対に最高のぶどうを作りますよ!」
これは、昨年「FLCパートナーズストア」で販売した、「社方園」さんのぶどうです。まるで宝石箱のような輝きでしょ?
1粒1粒の大きさもさることながら、そのみずみずしく甘いこと!!
私が知る中で、最高級、ナンバーワンのぶどうです!
今年も、「社方園」さんのあのぶどうが味わえると思うと、今からワクワクします!!
「社方園」さんのぶどうを育てる“匠の技”、その惜しまぬ手間ひまの取材は、まだまだ書きたいことが盛りだくさんです。
明日もその様子をご紹介いたします。
今年も、「社方園」さんの『高級種無しぶどう』を「FLCパートナーズストア」で、ネット独占販売いたします。
私がその味に惚れ込み、何とか頼み込んで、数量限定で販売をさせていただく、“本物”のぶどうです。
完全予約制の販売となりますが、6月上旬より先行予約を受け付けスタートの予定です。
これからも、このブログ及びホームページをお見逃しなく!!
FLCパートナーズストア 笠 泰紀
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