FLC日記 2012年11月4日(日) くもり後雨
熊本県山鹿市鹿北町で、『原木(げんぼく)しいたけ』にこだわりぬき栽培する匠の農家さん「小春農園」さんに、原木の伐採の取材に伺いました。

ここが、原木伐採の現場です。
『原木しいたけ』とは、主にクヌギやナラノ木を原木とし、そこにしいたけの菌(コマ)を打ち込み栽培する方法です。
その工程は、今日の伐採から収穫できるようになるまで、2年以上を要し、とても手間ひまと時間がかかる栽培方法です。

そのため、日本におけるしいたけの収穫量の約2割にまで減少した、貴重なしいたけと言えるものです。
おそらく、生しいたけとなればほぼ1割にまで落ち込んでいます。
現在主流となっているのは、「菌床しいたけ」と呼ばれるものです。
おがくず等と肥料を使い“菌庄”として栽培する方法です。
ハウスや建物の中で栽培され、温度や湿度管理をすることで、1年を通して収穫が可能です。

原木となる木々を伐採する作業は、大変危険を伴う作業です。危険な伐採作業は昨日までに終わったので、本日は取材用に伐採を見せていただきました。
倒れた木々を見てください。ほぼ同じ向きにならべたように倒れています。これは、後々の作業をするのに効率がいいように、同じ向きに狙って倒したものです。

「小春農園」の小原正宏さんと小原将輝さんに作業をしながら、お話をうかがいました。
「今から、あのあたりに向きをならべて倒すとたいね!そうすることで、この原木を乾燥させた後、根本から同じ長さにそろえて切っていくのに、仕事がしやすかとたい!」

これは谷に向かって伐採された原木です。チェーンソウできりながら、ロープとウインチを使って目標の方向に倒していきます。
この谷に倒れた原木も一定の長さに切りそれろえ、全て引き上げるのです。その後、しいたけ菌を打ち込む“コマ打ち”という作業を経て、しいたけ菌を根着かせる“仮伏せ”、さらに、原木を熟成させる“本伏せ”という作業をこの伐採した場所で行っていきます。

この幹の太さがお解かりいただけますか?
樹齢が推定20年はする大木です。
太くて立派な原木からのほうが、やはり美味しくて良いしいたけがたくさん立ちます。

これは2年前に伐採したクヌギです。
同じくらいの太さがあったのですが、すでにこうしてたくさんの芽が出てきています。根がしっかりはっている分、その新しく出た目の成長は早く、約10年ほどで同様の大きさに育ちます。
このたくさんの芽から、自然淘汰され、1株から1本か2本のクヌギが育つとのことでした。

皆さんが普段食している「しいたけ」は、『原木しいたけ』ですか?
それとも、生産量の約8割の『菌床しいたけ』ですか?
「小春農園」さんの『原木しいたけ』は、完全無農薬、無化学肥料で栽培された、最も自然に近いしいたけです。
これは、2年にもわたる大変な準備によって、やっと収穫の時がやってきた「しいたけ」です。
肉厚で、香り高く、最高級のしいたけです。
「FLCパートナーズストア」では、「小春農園」さんの清流の里の『原木生しいたけ』を、販売準備中です。

さらに、私が『しゃぶしゃぶしいたけ』と名づけた、“ジャンボしいたけ”も販売予定です。
「小春農園」さんでは、もうひと手間かけることによって、手のひらに収まりきれないほどの“ジャンボしいたけ”を生産しています。
スライスしてしゃぶしゃぶにするも良し、大きめに切ってステーキ感覚で食べるも良し、食卓のメイン食材となりうる『しゃぶしゃぶしいたけ』を、ぜひご賞味いただきたく思います。
伐採の様子はまだまだ続きますが、本日はこのあたりで・・・。
後日、伐採作業と、小原さんの指導の下、私が生まれて初めて伐採をした様子をご紹介します。
FLCパートナーズストア 笠 泰紀
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