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原木しいたけ ボタ起しの準備作業 その2

2012年10月25日(木) くもり
昨日に続き、『原木しいたけ』のボタ起しの準備作業についてお話します。
原木しいたけ ボタ起しの準備作業 その2_a0254656_15274853.jpg
ここは、熊本県山鹿市鹿北町にある「小春農園」さんのシイタケ栽培上です。「小春農園」さんでは、現在シイタケ生産量の約2割にまで減少した『原木しいたけ』にこだわり、最高級のしいたけを栽培しています。

原木しいたけ ボタ起しの準備作業 その2_a0254656_1530165.jpg原木しいたけとは、主にクヌギ、ナラの木を原木とし、しいたけのコマ(しいたけ菌)を打ち込み、原木の栄養素のみで栽培する方法です。
それに反し、現在主流となっている「菌床しいたけ」は、おがくず等に肥料を加え“菌庄”として栽培する方法です。温度や湿度管理をすることで、1年を通して収穫が可能です。

原木しいたけ ボタ起しの準備作業 その2_a0254656_153650100.jpg『原木しいたけ』作りはとても手間ひまのかかる大変な作業です。
簡単に説明すると、木を伐採し、コマ打ちをして、仮伏せ、本伏せをし、最初の写真のように栽培し収穫しやすいように、「ボタ起し」と言う工程を毎年繰り返し行わなければいけません。
本伏せをしていた山から、この原木を摘み下ろします。この写真に写っている原木は、ほんの一部です。
昨日のブログで、ボタ木を立てかけるための軸とする竹割り作業をご紹介しましたが、本日はその竹を載せて固定する支柱製作の作業です。

原木しいたけ ボタ起しの準備作業 その2_a0254656_1545260.jpgこれがその支柱用にと山から切り出された杉です。これだけの支柱用の杉を切り出し運ぶ作業も、すごい労力ですよね。
この切りそろえられた杉の丸太の先端を削(そ)いで、支柱として立てやすくします。

原木しいたけ ボタ起しの準備作業 その2_a0254656_15511691.jpg「小春農園」の小原正宏さんが、これから使うチェーンソウを研ぎながらお話をしてくれました。
「原木しいたけを栽培するのに、鉄の支柱やワイヤーを使用されるところもあるとよね・・・。でもね、俺は竹や杉を使ってできる限り自然のままで育てたいとたい!そらぁ~、毎年毎年、手間ひまはかかるよ!ばってんね、この自然のものなら、使用後そのまま土に返せばよかでしょうが!これから先も安全で美味しいしいたけば育てられるようにしたかけんね!!!」

原木しいたけ ボタ起しの準備作業 その2_a0254656_1641673.jpgこの作業も、息子さんの小原将輝さんとの共同作業です。
杉の丸太を台座に載せチェーンソウで削いでいきます。「笠さん!これはね、上手く3回で削がにゃんとたい!(3回で削がないといけない)」。そういいながらチェーンソウを“ブルルン”とスタートさせ一気に削いでいきます。

原木しいたけ ボタ起しの準備作業 その2_a0254656_16152851.jpg2回目のチェーンソウでの削ぎ作業・・・。こうやって、先端を尖らせていくのですね。
「これは毎年するのですか?」とたずねると、「原木は3年くらいで入れ替えるとたいね。1回立てるとその間は持つかな。でも、毎年ボタ木を立ててるけん、新しい場所に立てるため、毎年って言ったら毎年になるたいね!」

原木しいたけ ボタ起しの準備作業 その2_a0254656_16271473.jpg3角に削いで尖らせた杉は、大きいものは縦にチェーンソウデ切れ目を入れ、くさびを打って割るのです。
1人ではできない作業です。
二人の息はぴったり!どんどんと丸太を削いでいきます。

原木しいたけ ボタ起しの準備作業 その2_a0254656_1637521.jpg丸太を削ぐ作業はまだまだ続きますが、次の工程を教えていただきました。
杉の皮をはぐのです。
皮が残っていると、そこから虫が入ってきて支柱としてダメになるのが早いので、立てる前に全ての皮をはいでいきます。

原木しいたけ ボタ起しの準備作業 その2_a0254656_1641249.jpg他の作業をされていた奥様も加わっての作業です。小原さんと、息子の将輝さんが丸太の削ぎ作業、奥様は皮をはぐ作業です。
本当に手馴れた作業で、見る見るうちに杉の支柱ができていきます。
「皆さんすごい手際ですよね!」と声をかけると、「毎年のことだからね!」と奥様が笑顔で答えていただきました。
「笠さんも、30年もするとこれくらい上手になるばい!」と小原さんが笑っています。

原木しいたけ ボタ起しの準備作業 その2_a0254656_16465335.jpg「『原木しいたけ』を作るには、こうやって、1年を通していろんな作業があるとたいね。今年も来年も再来年も、そのつぎもず~っと、安全で美味しい『原木しいたけ』を育てるために、このハードな作業ばせんといかんたいね。ばってんね、こうやって手をかけることでやっぱり美味しかしいたけのできるとたい!ぜひ多くの方に食べてほしかねぇ~!」

「小春農園」さんの『原木しいたけ』は、学校給食に採用されている安全なしいたけです。
熊本県山鹿市鹿北町の清流と、森・・・。
農薬や化学肥料を一切使わない『原木』へのこだわり・・・。
さらには、この惜しみない手間ひまと労力、愛情と思い・・・。

「小春農園」さんの『清流の森で育った原木しいたけ』は、収穫後、大きさや形で振り分けされ、最高級のしいたけは、有名飲食店やホテルなどからの直接注文で取引されています。

原木しいたけ ボタ起しの準備作業 その2_a0254656_173539.jpg「FLCパートナーズストア」では、「小春農園」さんの『原木しいたけ』をネット独占販売いたします。
写真のしいたけは、その中でも私が『しゃぶしゃぶしいたけ』と呼んでいる、特別な品種を1手間かけて育てたジャンボしいたけです。もちろん原木で育つ安全なしいたけです。

夏用の『原木しいたけ(生)』の販売は、今年は終了しましたが、秋のしいたけの収穫がいよいよ近づいてきています。
『原木しいたけ』も『しゃぶしゃぶしいたけ』も、ぜひご期待下さい!
今後も、ブログでご紹介していきますので、楽しみにしていてください。

FLCパートナーズストア 笠 泰紀

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by flcps | 2012-10-25 17:21 | しいたけ 原木しいたけ | Trackback | Comments(0)
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