FLC日記 2012年5月9日(水) 晴れ
昨日に続き、『干したけのこ』の取材日記です。
熊本県山鹿市鹿北町「小春農園」さんの『干したけのこ』はひと味違います!
乾燥機から取り出したばかりの『干したけのこ』を集めた写真です。

この黄金色の輝きと、大きさ、縮んで反り返ることもありません。
ですから水で戻した後も非常に使い勝手がよく、「メンマ」や「煮物」には、食感を楽しむために大きめにカットしたり、「チンジャオロース」や「きんぴらたけのこ」に使う時には千切りにしたりなど、バラエティーにとんだ料理ができます。
この黄金色の輝きと大きさ、反り返ることなく仕上げるには、一工夫も二工夫も必要なんですよ・・・。

集荷場に集められた「たけのこ」は半分に切り皮をむきます。
たけのこは新鮮さが命です!この作業の時にはすでに薪を燃やしてお湯を用意しています。

上下をほぼ同じ長さになるようにカットして、ここで一工夫!
半分にした、「たけのこ」の内側の節を、包丁の柄(え)の部分である程度そぎ落とすのです!
そうすることで、凹凸がなく、まっすぐで料理に使いやすい『乾燥たけのこ』ができます。

それから、、3等分に切り分けていきます。
コンテナ(箱)につめられた「たけのこ」は天然地下水できれいによく洗浄されます。

ほんの数時間前まではどんどん成長していた、超!新鮮たけのこです。
収穫され、半分に切って皮をむき、上下をそろえて節を落とし、3等分に切り分けられた「たけのこ」は、これから洗浄され、乾燥作業の工程に移っていきます。

乾燥機で約12時間、何度もその温度をチェックしながら匠の技の温度管理で乾燥させていきます。
このトレーの間に「たけのこ」があるのですが、ここでも一工夫があります。
特別に1枚トレーを抜いて(右側中央付近)撮影しました。たけのこは2枚のトレーで挟み込んで、まっすぐに仕上げていくのです!

出来上がり、上に載せていたトレーを取ってみました。
もし、乾燥が完全でなければ、上のトレーに引っ付いてきます。
今回も上手くできたようです!!乾燥前に比べ約10分の1の重さになっています。それから軽く天日に干していよいよ完成間近です。

100g以上に調整して袋詰めし、上部を閉じたら出来上がりです。
今回は収穫からカット作業、乾燥からラミネートまで、かなりの長時間取材にご協力いただきました。
小春農園さんでは、有機栽培のたけのこを育てています。
今回はその収穫から『干したけのこ』が出来上がるまでの取材でしたが、1年がかりで安全で美味しい“本物”のたけのこを育てています。竹林の管理、伐採作業や有機肥料、ミネラルの散布。それはそれは大変な手間ひまです。

今年は平成24年。2年前のお正月、元旦に記入した親竹となる竹から「たけのこ」が生長してきました。これがその記入された数字です。
たけのこは1年目には出てきません。2年目でやっとたけのこが出るのです。
そう考えると、この春に食べた『旬のたけのこ』も今回製品化した『乾燥たけのこ』も2年がかりの大事業と言えると思います。
もちろんそれを毎年毎年繰り返しているわけです。
まさに、“本物”を作る匠の農家さんです。その苦労と手間ひま、匠の技に感謝し『乾燥たけのこ』を今回は「チンジャオロース」で頂くことにします。
FLCパートナーズストア 笠 泰紀
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