FLC日記 2014年7月18日(金) 晴れ
昨日に続き、「小春農園」さんの、摘果作業前の取材の様子をご紹介します。
昨日のブログで、「『せとか』の摘果は、この時期まであえて遅らせる!!」ということをご紹介しました。
なぜだかわかりますか?
今日は話を先に進めたいので、知りたい方は、ぜひ、昨日のブログをご覧ください!!
FLC日記 2014年7月17日(木) 晴れ
究極の柑橘「せとか」 摘果のポイントと夏草の草刈りと肥料の話 その1
熊本県山鹿市鹿北町の「小春農園」さんは、親子2代の“匠”により、様々な“本物”と呼べる作物を育てています。
今年も、究極の柑橘『せとか』が順調に、元気に育っていました。
これは、昨年「FLCパートナーズストア」で、ネット独占販売した「小春農園」さんの『プリンセスせとか』です。
収穫した『せとか』中から、大きさ、色、形を選び抜かれた“極選”の『せとか』を、化粧箱に入れて販売しました。
せとかは、柑橘類のすべての良いとこどりをしたような果物です。
「柑橘の大トロ」、「柑橘の女王」、「幻のみかん」、「大人の柑橘」、「柑橘のダイヤモンド」などなど、『せとか』を讃える表現は数知れません!!
『せとか』が、“究極の柑橘”と言われる7つのポイントです。
1.果実が1玉300g前後と、大きいこと
2.外果皮がとても柔らかく、そのまま手でむけること
3.内皮(じょうのう膜)がとても薄くやわらかく、そのまま食べられること
4.果肉のつぶつぶがトロトロでやわらかいこと
5.タネがないこと
6.香り高いこと
7.酸味と糖度のベストバランスであること
まさに非の打ちどころがありません!!
匠の農家さん「小春農園」さんの究極の柑橘『せとか』の栽培場ハウスです。
『せとか』は、究極の柑橘!と呼ばれるだけあって、その栽培方法は、多くの労力、惜しまぬ手間ひま、高い技術と匠の技を必要とします。
「小春農園」専務の小原将輝さんに、『せとか』の摘果のポイントを教えて頂きました。
「摘果作業の時期については、先ほどお話しした通りですが、もう一つ重要なことは、「日焼けの可能性がある『せとか』を残さない」ということです。」
「『せとか』はこのように、枝の先端に果実を実らせます。言い方を変えると、枝の先端に実るように育ててきたのです。」
「4月下旬の開花からすると、約10ヶ月。生理落下後の着果からしても約8か月の収穫までの、果実の長い成長期間があるのです。その間、怖いのが「枝折れ」と「果実の日焼け」です。」
「「枝折れ」については、笠さんもご存じの通り、ここ(小春農園)では、1玉1玉ひもで吊るして育てるので、クリアですよね!」
これは、収穫直前の様子です。
「小春農園」さんでは、真夏の最中、暑いハウスの中で『せとか』の果実の成長で枝が折れないように、全ての果実の枝をひもで吊るします。
何度も何度もはしごを上り下りして、至高の『せとか』を育てるため、惜しげもなく手間ひまをかけるのです。
「問題は「果実の日焼け」です。果実の成長時にはもちろん太陽の光は必要ですが、成長期間が長い『せとか』は、どうしても日焼けをおこすんです。そうなると、見た目も悪く、味も乗ってきません。」
「この時期のこんな形は全く問題ないのですが、とりわけ、果実の「お尻」の果皮は、上の果皮に比べ日焼けに弱いため、上向きに実っている果実は、きれいで美味しい果実になりません。」
「極端に言えば、完全に上向きに実りつつあるあの果実は、確実に摘果します。もちろん、果実の成長に伴い、その重さで枝は自然と垂れてきますが、その時にはもう間に合いません。お尻の部分の弱い果皮は日焼けしてるんです。」
「この2つの果実、残すのは小さくてもこちらなんですよ!この時点で大きくても、それを残したら、先ほど言った理由で美味しくは育ちません。上向きのを摘果することで、こちらの小さい方は成長が加速してすぐに追いつくので、大丈夫ですね。」
「たくさんの農家さんが、それぞれ自分のやり方で『せとか』を育ててると思いますので、これが全てにおいて正解とは言いませんが、ここではそのような摘果の方法をとっています。でも、摘果作業と同時に行う、夏の剪定が『せとか』を育てるうえでは、かなり重要だと思いますね!」
その様子は、取材をしてまた後日ご紹介したいと思います。
「将輝さん!ちょっとそのあたりに立ってもらえますか?」
「え?どうしたんですか?」
「草刈りしたでしょ?だから、前回うかがった時と「こうも違うんだ!!」と言う写真を撮りたくて!」
前回うかがった際に、半ば強引に、この草原のような栽培ハウスに立っていただき写真を撮りました。
この雑草は、生えているのではなく、“生やしている”のです。
「小春農園」さんでは、ハウスと言えども、ボイラーを焚き、加温をして育てるのではありません。
ハウスはあくまで雨風や病気、害虫から大切な果樹や果実を守るためのものです。
また、地面にはあえて雑草を生やす“草生栽培”で、作物を育てています。
草を生やしておくことで、たとえばダニや様々な病気のもとが、仮にこのハウスに入ったとしても、そのまま草にとどまってくれる様にしているのです。
また、その草にダニなどの天敵となる“良い虫”を育てることもできます。
ですから、もちろん除草剤なんて一切使いません。
草刈りは、全て手作業で行い、刈った草は、そのまま有機肥料とするのです。
「まだ全部は終わってないんですけど良いんですか?」と将輝さん。
「いえいえ!あの時のまるで「草原」のようなハウスの中とは大違いですよ!」と言うと、将輝さんは思わず大笑いです!
雑草は、手作業で刈り、そのまま有機肥料としますが、もちろんそれだけでは、栄養分は補えません。
「小春農園」さんでは、この「ぼかし肥料」を与えています。
「信頼おける契約企業から、この有機肥料を購入し散布します。海藻類、植物粕、漁粕、骨粉、カニガラなどを、発酵させ作られた、他にない安全な有機肥料です!!肥料の質もそうですが、ベストなタイミングで散布しないと逆にマイナスになる場合もあるんですよ!」と将輝さん。
そのベストなタイミングの肥料散布は、匠による判断で行われるのですね。
「FLCパートナーズストア」では、今年も「小春農園」さんの究極の柑橘『プリンセスせとか』をネット独占販売いたします。
私は、『せとか』が大好きです。
でも、『せとか』に惚れ込んだわけではなく、「小春農園さんが育てた『せとか』」に惚れ込んで、ネット独占販売契約をさせて頂きました。
今年も、「小春農園」さんの『プリンセスせとか』が楽しみでなりません。
出荷は、来年2月中旬です。
それまで、惜しまぬ手間ひまや匠の技、成長の様子など取材してご紹介していきます。
これからもぜひご覧ください!!
FLCパートナーズストア 笠 泰紀
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